連載もの3

□地獄の沙汰も仕事次第
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「俺自身現世に駐在していた鬼の子孫なんだよ」



「そうそう。時代の流れで鬼の血は薄くなってはいるんだけどね。
一護くんは先祖帰りで鬼の血が特別濃いんだよ」



「つっても鬼の姿になるのは地獄にいるときだけなんだけどな。
けどまぁ、なんやかんやでこうして現世で生きながら補佐官代理と獄卒をやってんだよ」



「へぇ〜そうなんだ〜」



「お前、全然わかってないだろ」



「うん!全然!!」



シロのバカさ加減に呆れた柿助。
ルリオに至ってはもはやスルーをしている。



「一護くんは本当に頭が良くてね。
鬼灯くんも安心して仕事を任せるくらいなんだよ」



閻魔大王は自慢げに言う。
シロは一護の周りをぐるぐる回りながら「すごいんだね!」と言っていた。
その時だった。
閻魔大王の頬をスレスレで何かが横切った。
閻魔大王の背後の壁にはボールペンが刺さっていた。
突然のことに全員言葉を失ってしまった。



「大王。口を動かすのはいいけどよ、手も動かせよ」



「はい・・・すみません」



「今の・・・まさか一護がやったのか?」



「速すぎて見えなかったよ〜」


「さすが鬼灯様の代理・・・」



「いやー素晴らしいですね」



「あ!鬼灯様〜!!」



シロは鬼灯を見つけるとすぐに鬼灯のもとへ駆けだした。



「まだ寝なくていいのか?」



「ええ、また寝ると見たくもない顔が夢に出て来そうな気がしたもので」



「ねー鬼灯様、今日は非番?」



「そうですね。今日は一護に代わっていただいたので今日1日は非番ですね」



「やったー!!」



「急用がない限りはこのダメ王も俺が見張っておくから安心していいぜ」



「あれ?一護くん今ダメ王って言った?」



「ではお言葉に甘えて。行きましょうかシロさん」



「わーい!」



鬼灯はシロ達を連れて閻魔殿を後にした。
一方で一護はサボろうとする閻魔大王見張り、本日の補佐官としての仕事をこなした。



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