連載もの3
□地獄の沙汰も仕事次第
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「どわ!?な、なんだ?犬・・・か?」
「あれ?鬼灯様じゃない?」
シロが引っ張ったのは黒い髪の短髪に耳にピアスをした男鬼の着物だった。
「あ!シロちゃん元気?」
「閻魔様〜この人誰?鬼灯様は?」
「そういえばシロちゃん達はまだ会ったこと無かったね。彼は黒崎一護くん。第一補佐官代理兼獄卒だよ」
「シロ・・・ってことはお前があの桃太郎の元お供の犬か?」
「え!?知ってるの!?」
「ああ、鬼灯様が言ってたからな。そっちの猿が柿助で雉がルリオだな」
「それも鬼灯様が言っていたのか?」
「おう。ついでに柿助は猿蟹合戦の蟹に柿を投げた猿でもあるってきいたぜ」
「か・・・過去の過ちは・・・か・・・過去の・・・」
柿助は閻魔殿の隅っこで丸くなり、ぶつぶつと何かを唱えていた。
何故か柿助の周りだけが暗くなっていた。
「・・・あいつにとっちゃ結構なトラウマらしいから掘り返さないでやってくれないか」
「・・・そうだな。そういや大王、亡者の裁判しねえと」
「そ、そうだね。シロちゃんたちもちょうどいいから見ていけば?」
「え!?いいの!?」
「もちろん。一護くんもいいよね」
「ああ。鬼灯様みたいにうまくやれないかもしれねぇけどな」
「わーい!!楽しみだー!!」
「呑気な奴だな、お前は」
喜びのあまりはしゃいでいるシロを見てルリオは呆れたように溜息をついていた。
柿助は未だ隅っこで丸くなっていた。
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