Fourth Book
□皇帝
3ページ/15ページ
「陛下をお守りせよ。近衛隊の意地をみせよ」
圧倒的な力で突き進むディムロスへと、近衛兵が向かっていくが、ことごとく葬られる、しかし、それでも、迷いなく兵はむかっていく
「もうよいのです。私を差し出しなさい」
「なりません。陛下は我が国の希望、生きて再び、この国を復興させるお方、このようなところで、命をおとされるなど許されませぬ」
「しかし」
「我らのことをおもうならば、いってくださいませ陛下」
周りを見渡せば同じようにこちらをむき、びざまづいていくように促していた
「……すみません」
「いいのです。陛下を守ると誓った日に、すでに、この命、陛下に捧げております」
ネフリーを脱出用の飛空挺にのせ、再び、迫りくるディムロスへと向かっていった
「我らが希望は旅立たれた。我らの勝ちだ」
最後の一人となった近衛隊の隊長は、笑みを浮かべ倒れた
「敵ながら見事だ」
最後の一人になるまで、戦いぬき、近衛兵達は散っていった
「この者達を、丁重にほうむってやれ」
「はっ、逃げたネフリーについては」
「後はアトワイトがなんとかするだろう。兵に休息をとらせよ。明日にはまた、たたねばならん」
「はっ、了解いたしました」