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□Valentine
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2月14日
バチカルファンブレ邸
「なんだよこの荷物はよ」
「まずこちらがカーティス将軍から」
「いますぐ焼却しろいやしてくれ」
即答でメイドにいう
「かかしこまりましたすぐに」
「じゃあ次は」
「えーとですね」
次々に貴族や将軍の娘などの軍族の名前が読み上げられていく
「もういいやだいたいなんでこんなにいっぱい贈り物があるんだイリーナさん」
「あらシュリ様今日が何の日かお忘れですか」
「俺が拷問に合う日」
「またそんなことをおっしゃって」
「飯は食えない嫌いな踊り踊らなきゃならないこれが拷問以外のなんなんですか」
「しかしお嬢様方に大人気だとお伺いしましたが」
「俺の営業スマイルのすごさじゃない」
「それはいちりありますわね」
イリーナが簡単にそういってのけるので少し複雑なシュリだった
「でさっきの話だけどそれ以外でなんかあるの」
「はい今日は女にとって一年でもっとも大事な日好きな男性に想いと共にチョコレートやプレゼントを送る日バレンタインデーですから」
「あったね確かそんな日……でもなんでジェイドさんからくるんだ」
「さぁ〜」
ハテナマークと恐ろしさ二つがシュリの頭を駆け巡る
「ティア様に習ってアリア様も朝からがんばっておられますよ」
「ふーんまあ一通り目を通すか」
包みをあけて手紙を読み名前を記録していく
三時間後
「なんなんだこの代わり映えしねえ手紙は好きだの愛してるだのデートしてくれだのしまいには嫁にしろか」
「そんなものですわシュリ様」
「イリーナさん後何個」
「これで終了ですわ」
最後の一個をあけて読み紙を用意し返信の手紙を書いていく
(こういうところがきっとお好かれになる要因ですわね一人ずつ違う手紙を書いていくなどそうそうできませんわ)
イリーナが優しく見守りながら包み紙を畳んでいた