BOOK2

□月光*
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揺れていたテミンの眸から迷いが消えると、




スッと立ち上がって




テミンはミノの前までやってくる。






テミン「誕生日に、欲しいものあるんだけど」


ミノ「おう、なに?」




兄さんの、本当に綺麗な眸。


その目に映るのが、僕だけであって欲しいと



テミンはもうこの1年ずっと欲しくてたまらなかった。







テミン「兄さんの愛が欲しいよ」












【月光】












ミノ「・・・・テミン、本当にいいの?」





テミン「いいよ!いつでもきて!」






下半身を脱いでベッドの上でゴロン、と直立不動に寝転がる僕に、兄さんが苦笑いした。



ミノ「ほんとにテミンが受けなの?」


テミン「Σヤ!ッ兄さんが下がいいなら僕がうえになるけど!」


ミノ「フフ・・そうじゃないけど・・・(くすくす・・・)」



兄さんはそう言って煮え切らない返事でさっきから僕を見てくすくす笑ってる。


もう、この人はぜんぜんムードがない。




テミン「昔、"ヒョン"ともヤってたでしょ?」


ミノ「ヒョン?」


テミン「ジョンヒョニヒョン


ミノ「あーー・・」


思い出したように兄さんがはにかむ。


兄さんの笑顔は時々読めない。


ミノ「まぁでも、あの人は特殊だから」



テミン「・・・」




そう言って思い出されるのもなんか癪で。


僕はちょっと自分で言ったことに後悔した。



宿舎で5人で暮らし始めた頃。


僕たちはまだ子供で(いや、僕は今でも子供だけど。



男だけで暮らす楽しみのひとつに、"そーいう遊び"を見出してた。


何にでも積極性のあるジョンヒョニヒョンが、兄さんに手を出してるのは知ってた。

娯楽や余興のひとつなんだとは頭ではわかっていても心がついていか無くて。


次の日はいつも余裕ぶることもできずに不機嫌なオーラを出してた。

男同士でナニやってんだよ、って思う反面、



それが兄さんへの嫉妬なんだって気が付いた時にはもう止まらなくなってて。




僕はこの "好き" という気持ちを抑えきれなくなってた。








テミン「・・・女の子にするみたいにシテよ」


ミノ「そうすると遠慮がなくなっちゃうけどいいの?」


テミン「ジョンヒョニヒョンにするみたいにされるよりマシ」


ミノ「欲張りだなぁ」



ミノはそういうとテミンの唇にキスをした。

薄い皮の唇が触れ合って、塞ぐようにキスをすると、のどぼとけがヒクン、と震えた。



ミノ「・・息しないの?」

テミン「緊張して上手く吸えない・・・」


ミノ「・・ばかだなぁ」


前髪を掻き揚げて額にキスを落とすと、ミノはサイドテーブルの上のローションを取り出し自分の指に広げた。


ミノ「よかったらイイってゆって。痛かったら無理しないで」

テミン「わかった」


ミノの着ていたTシャツに腕を伸ばし、ぎゅっと強く握る。

一気に緊張が走ると、冷たくなったおしりに兄さんの指が触れた。


テミン「ンっ・・!」





女の子みたいな声に

テミンは思わずのどぼとけに手を伸ばし押さえつけ、眸を閉じた。





グヌリ、と音を立てるようにゆっくりと体内に進行していくミノの指に、テミンは小さく体を揺らした。



ミノ「緊張しないで。ゆっくり息して・・」

テミン「う、ん・・・っ・・・ッ、」


深呼吸するように胸を撫で下ろすが、下腹部を流れ落ちるドロリとした卑猥な水に緊張が解けない。

ぬちぬちと入り口を広げようとするミノの指は、テミンの中にどんどんドロドロを流し込んでいく。


テミン「っ・・・ひゃっ・・・ぃ・・」


逆流するように流れ込んでくる冷たい感覚に躯を捩り、

テミンはギュッ、とシーツを掴んだ。



ミノの指は簡単に入り口から奥に侵入し、

内壁を擦るように押し広げていく。


直腸に広がるダイレクトな動きが、テミンを翻弄する。


だが、そのあとどうしていいかがわからない。

冷や汗をかくように、テミンは握った自分の手にじっとりと汗をかいた。



ミノ「テミン・・・・?」


テミン「んっ・・・・あ、ど、どうしていいか・・わ、かんなくてっ」


ミノ「気持ちよくなってくれればいいよ」



テミン「・・いやっ、でもっ・・・」





テミンのものはまだ起ち上がっていない。


ミノはフッと笑うと、緊張で汗をかくテミンの脚の付け根を撫で回し、自分の指をローションと一緒にグプ、とさらに奥に滑り込ませた。



テミン「・・ンっ・・・・は、ぁっ・・・ヒョン・・・っ」



圧迫に耐えるように涙目になるテミンに、ミノはそっとキスを落とす。






ミノ「すぐに気持ちよくなるよ・・・」




 ・・・
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