BOOK1

□上も弄って*
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「・・・っ、は、ぁっ‥ちょ、ちょっと待って‥」





"上も弄って"なんて。


恥ずかしくて口に出せなかった。

後穴に指突っ込まれて掻き回されてるだけでも、気が狂いそうなほど気持ちがいいのに。物足りないのか?なんて思われても嫌だし、"慣れてる"と思われるのも嫌だった。

「痛かったですか?」

「いた、くはない。ちゃんと気持ちいよ」

ローションを塗りたくったミノの指が、内壁を引っ掻くたびにジョンヒョン自身の勃ち上がったそれがヒクヒクと震えた。

「じゃあ、なに?まだ慣らさないと、痛いですよ?」

「わかってる・・けど、」


覆いかぶさるように自分をベッドに組み敷いたミノに、
まるで女のように犯されてる自分の姿に興奮して、ジョンヒョンは溢れた先走りを自分の腹部に垂らした。


「もうちょっと我慢して、」

「ち、がっ‥ふぁっ!」


グヌリと1本ミノの指が内壁の奥に当たり、執拗にその場所を刺激される。
ぐりぐりと入り口を広げるようにミノの指が回転すると、ちょうど節のあたりが擦れて気持ちがいい。


「ミノ、ちょっ‥待って!」


ようやく言う決心がついて、ミノの手首を掴んで動きを制する。


「・・・・ヒョン?」


「お願い・・・上もさわって‥」



精一杯言葉を口にした俺はきっと、いま顔が真っ赤だ。

ミノはそんな俺を見て、唇に噛みつくようなキスをした。


「んんっ・・・んっ」

口を塞がれたまま後穴に捩じ込まれた指を素早く掻き回される。

出し入れするような動きで前立腺を擦られ、俺のペニスがヒクヒクと上下するように震えた。

高まる射精感に、たまらずにミノの首に腕を回してた。


ミノはその腕からからだを解くように下におりていく。

胸の前を唇が通過するだけで、息が当たってくすぐったい。


ミノは俺の腹部よりも下のくると、屈むようになり、亀頭に舌を這わせると、そのまま迷うことなく俺のを咥えた。


「んあっ・・・!こら‥っあ‥ぅく、」


そのまま上下に扱かれて、全身に電流のような快楽が走ると、あっという間に絶頂を迎えてしまう。

「んぁぁっ・・・あ、んっ‥ふぁっ‥アアア!」


甲高い声で啼いて。


ミノは満足したように顔を上げて。

そのどろりとした口の中の液体を、俺の中に流し込んでキスをした。



・・・





情事のあと、なんとなく聞いてみた。


「なぁ、なんで・・・上はさわってくんねーの?」

「え?」


ミノはちょっとばつの悪そうな顔をして、黙って俺のあまたをぽんぽんと撫でて枕に沈めた。


訊いてはいけなかったのかもしれない。




だれを、どう抱くか、なんて。






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