BOOK1

□雷
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「ふ・・・・フフフフ・・・♪」気持ち悪いくらい笑顔で、テミンが楽屋から出てきた。正確には飛び出してきた、に近かったのかもしれない。唇に手を当てて、覆うように、なにかいいことを隠すように、にやにやして出てきたテミンに、ジョンヒョンもミノもkeyも一瞬固まった。

ガチャリと部屋のドアを開けて、中にいたのはオニュヒョンだけ。

3人はヒョンを見てまた少し固まる。


「どうしたの?」

オニュヒョンはぜんぜん平気な顔をしていつもと同じような口調で訊ねてきた。

そう、このところおかしいのはテミンだけ。

やけに楽しそう、やけに、嬉しそう。

その理由はおそらく、コレ(オニュヒョンを指して)にあるんだろうけど、もちろん本人はだんまりだ。

それがまたテミンをつけ上がらせて・・・いやいや、幸せな気持ちにさせているんだろうということは察しがついていた。

ようするに2人だけの秘密なのだろう。

それが余計にうれしいんだろうと。

ここにいる3人のおそらく全員がわかっていた。



スキップするテミンの背中を見ながら。




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