BOOK1
□僕の具合が悪くなってく
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いつもなら携帯をいじったり、・・・・携帯をいじったりしているミンホが、今日は何もせずにぼんやりとソファーに腰を下ろし、背もたれに頭を預けているので、
テミンは不思議に思って、彼を覗き込むように訊いてみた。
テミン「・・・もしかして、具合悪いの?」
ミノ「あー‥具合が悪いっていうか。気分が悪い」
テミン「・・・・気分か」
テミンはそのあと、なんの話をしようかな…と少し考えていると、ミノが先に口を開いた。
ミノ「ヒョン…なんか言ってた?」
テミン「ヒョ・・?オニュヒョン?」
ミノ「違う、ジョンヒョン」
テミン「なんかって?」
ミノ「いや、いいや」
頭を背もたれから離したミノに、テミンは目を丸くしてきょとんとした顔をする。
ミノは黙ってテミンから離れる様にその場からいなくなった。
なんとなく今は一人になりたかった。
というか、一人になる時間に違和感を持ってた。まだひとりでいることに慣れない。落ち着かない・・
いつも、ヒョンが一緒に居たから。
一人でいることがなんだか退屈で、不思議な気分だ。
必ず身に着けている携帯電話は一向に鳴らない。
どうして自分が彼から離れているのか理解できない。
だからこうして時間を持て余す。
好きな人だったら気持ちをぶつけられたかもしれない。
どうして一緒にいないのか!、と。
けど、
それが言える関係なのかもよくわからなくて。
ミノは誰もいないがらんとした部屋を眺めて、大きな溜め息を吐いた。
ミノ「具合が悪くなる一方だ・・」
(いつからこんなに好きになってしまったんだろう。)
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