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□気持
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「そ、そんな事無い」
目をそらそうとしても目を合わせてくる。
そうだ首が無いから360度回転出来るんだ。
おうまいがっと。
流石に此処は天然ボケで終わらせるわけが無いな。
でもめげません。一応これはお前の為だ。
とでも言っておこう。
すると首無はこちらに疑いの目をかける。
「だから何も無い何も無い! そ、そういう首無の方が調子が悪いんじゃない? さっきから体痛そ……おっと!!」
我ながらの失態。
昨日の状況を少しヒントレベルに出してしまった。
いや、本人は分からないか。
つか中1のこんな雑魚が昨夜の話を知るはずが無い。
あちらは二人だけの時間だと思っているのだからね。
「そう見えますか? 昨日は少し仕事をしていましたから」
ニコリと微笑む首無。
仕事だなんて格好良い言い方して。
本当は若作r……っといけない、いけない☆
「あ、電車! 時間だからさよなら!」
駆け込み電車は禁止だけれど逃げる為。
お弁当は構わず飛び込んだ。
「おわっ!!」
勢いのあまり体が数センチ浮く。
すると誰かに支えられた。
「大丈夫でござるか」
「く、黒田坊か……」
一瞬、首無が瞬間移動したのかと思い驚いた。