mainC

□不器用な恋人を愛しく想う
1ページ/1ページ


「不器用な恋人を愛しく想う」



事後、安心するかのように寝息を立てて眠る愛しい人

ただ、
俺はその愛しい人からの「愛してる」を聞いたことがない



すやすやと眠る明の寝顔を見ながら、煙草を吹かしてふと思う。


どんなに愛を囁いても、
どんなに優しく抱いてあげても、

明の口から「好き」という言葉を聞いたことがない

時々、不安になってしまうのは…明の本心が聞きたいから。

まあ、好きでもない人に抱かれたりしないよな…なんて前向きに考えたりもするけれど…
やっぱり本心が知りたいんだ


"俺のこと…好き?"


つい数十分前に明を抱いた事を思い出す。


首に手を回して、少し強く俺を抱き寄せた


あれが答えだと思っていい?


「ねえ…明ちゃん…」


無意識に俺に擦りよりシーツにくるまる愛しい恋人

「いつか…明ちゃんの"好き"が聞けたらいいな…おやすみ…」


煙草を揉み消して、
明の額にキスをした。


end

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ