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□窓辺で愛して
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※性的表現有り、注意。
『窓辺で愛して』
よくまあ、毎日、毎日、飽きもせずに来るわ…このバカは。
「だってよ、清広の顔が毎日でも見てーんだよ」
「俺はお前の顔、見飽きた」
と、冗談で鼻で笑ってやると鉄生は本気にして子犬みてえにスンスンとすり寄ってくる。
「うぜー、近付くな」
「清広…じゃあ俺、整形するわ!!」
…全くコイツは冗談が通じねえ上に、バカだ。
「も、いい…そのままで充分だ」
呆れるように俺がため息をつくと、ちぎれる程にしっぽを振ってる飛び付いてくるのが見える。
(俺も末期かな…コイツが犬にみえるなんて)
ペロペロと顔や首筋を舐めだして、本当コイツは万年発情犬。
「んッ…、は、ば、ばか…くすぐってえ…だろ…」
それでも止めない発情犬。
犬はシャツのボタンを器用に外し、またもペロペロと胸をまさぐり舐め始める。
シャツはソファーの下にスルリと乱れ落ちて、このままいつものようにコイツに抱かれるんだな…とぼんやり思った。
「清広、好きだ…清広…」
「んッ…、んん…」
ガチャガチャとベルトを外しながら、臍をペロペロと舐める。
下の衣服も全て脱がされ、その舌先はやがて既に硬く形を代えた中心に下降する…、と思っていた。
突如として、
「清広、立てよ」
「…あ?」
既に身体中に熱を帯びて熱らされたこの身体、途中で止めることなんて出来ない…
「…なに、いってんだよ…早く続き…、」
「いーから♪いーから♪解ってるから♪」
コイツのこの顔…
なにか企んでる時の鉄生の顔。
グイッと腕を掴まれて無理矢理、ベランダの窓に身体を押しあてられた。
「ッ…はぁあ…ッ…つ、冷てえ…なに…しやがんだッ…!!」
「1度、やってみたかったんだよ。窓に清広の身体を押しあてて…後ろから突っ込みたいってな♪」
「そ、外から丸見えだろうがッ…!!」
「大丈夫だろ?高層マンションの最上階だぜ?ベランダの位置も高いし…それに、もう我慢出来ねえだろ?なあ、清広…」
尻の割れ目に鉄生の熱くなったソレをグイグイと押しつけられて、不覚にも感じてしまったのは事実だった。
既に先光る蜜が溢れ出していた俺の自身が窓に密着して、白く形を残しては伝え落ちる。
胸の突起をわざとグリグリと窓に押しつけられて、思わず声が出た。
「や…ッ…ああ…ッ…、」
「なあ、清広…たまにはこういうプレイもいいだろ…?燃えねえか…?」
「……んあ、は…ッ…、このバカ…が…」
「窓、すげえな…お前の我慢汁の後がくっきりだぜ?」
鉄生が嬉しそうに笑う。
悔しいが敏感に反応する身体に対して、反論する余裕などなかった…
鉄生の溢れ出していた蜜を指につけ、クチュクチュと蕾をゆっくりと解かしながら背中やうなじにキスを落とされる。
気持ちがよくてガクガクと震え崩れ落ちそうな膝を支えるように、腹に腕を回して抱き抱えるように包まれた。
悔しいけど、なんかひどく安心する…
「鉄生…も、いい…早く…」
「ん?ああ…そうだな…」
そう言うと、
後ろから一気に突き上げられ中の一番感じる部分を激しく突かれる。
「や、あッ…ああ…、は…ッ…」
「義巳…こっち向けよ、」
クルリとゆっくり振り向けば、唇と唇が重なり濃厚なキスを交わす。
「ん、んッ…、んッ…」
角度を代えて何度もキスをして、窓辺に身体を晒していること等、忘れてしまうようなそんな感覚に飲まれていた。
「いやらしいなあ…清広、窓にべったり身体をくっつけてよ…」
「…おまえが…やらせ…たん…だろ…」
「乳首すげー、勃ってんな。窓の冷たさか?それとも誰かに見られてるかもしれないスリルか?」
「…うるせえ…んッ…、だま…れ…ッ…、ッ…」
「我慢汁の量もすげえな…窓に擦りつけると気持ちいいのか?」
「しらねえ…よ…いいから…もっと、ッ…んん…ッ…」
「義巳…可愛いぜ、」
「あッ…、んん…ッ…てっしょお…も、イクッ…、ッ…」
直後、背後からの律動は早くなり俺はそのまま窓へと射精した。
(窓に射精するなんて変態のすることじゃねえか…)
同時に俺の中へも熱いものが放たれた。
両手を上にあげて必死に窓にしがみついていた俺の手を、いつの間にか鉄生が上から優しくギュッと包み、握っていた。
コイツのこういう所がずるい…。
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「…お前、窓ふいて帰れよ」
「ええーっ!めんどくせえ」
「…ってめ!テメーが無理矢理、窓でヤるなんて言うから…!!」
「ああ…わかったよ。ち、あのままでもいいのによ…」
「アホッ、外観が損なわれるだろうがッ…!!」
ニタニタ笑っていた鉄生は、そのままシーツの海に俺を連れて眠りについた。
翌朝、
ピカピカに掃除されたベランダの窓を見て俺は思わず吹き出した。
end