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□花火
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*性的表現有り、注意。


『花火』



「えっ、花火大会ですか?」

「ああ、うちの会社も協賛してるんだ。十希夫、よかったら一緒に見に行かねーか?」

「行きます!」

「じゃあ、浴衣着てこいよ!」

「ゆ‥浴衣ですか?」



そういや昔、子供の頃‥
軍司さんの母親が俺に浴衣を縫ってくれた事があった。

しかも、それは軍司さんと同じ生地で縫ってくれたもんだから何故かペアルックになってしまった‥という思い出。

懐かしいな‥。


クスクス思い出し笑いをしていると、どうやら軍司さんも同じ事を思い出したらしく、二人で顔を合わせて笑った。


「十希夫‥お前、うちのおふくろの浴衣のこと、思い出したろ?」

「はいっ‥あれには参りましたよね‥!まさかのペアルックで!!」

「ははははっ!だなっ!」

「じゃあ‥明日の花火大会、浴衣着てきます」

「おう、ペアルックにするか?」

「そ、それは‥勘弁して下さい‥!」


*******


翌日、
約束通りに浴衣を着て軍司さんを迎えに行った。


「軍司さーん!」


「あら!十希夫ちゃん、いらっしゃい。浴衣姿‥いいわねー!!またおばさん、浴衣縫ってあげたくなっちゃったわ。」

笑いながら玄関先に出てきたのは、軍司さんの母親。
気さくで小さい頃から面倒を見てくれる、俺も大好きな人だ。

「はは‥っ、軍司さんいます?」

「それがまだ寝てるみたいなのよー!勝手にあがって起こしてあげてちょうだい!」

「はい、お邪魔します。」


階段を上がり、部屋をノックする。


コンコン‥


「軍司さーん?」

「‥‥‥」

「軍司さん、勝手に入りますよ!」

返事がないということは、まだ寝ている証拠。
俺はドアを開けて、中に入った。


「おわっ‥とっ、十希夫‥!!」

部屋には浴衣を羽織っただけの軍司さんの姿。


「軍司さん‥起きてるなら、返事くらいして下さい‥!!」

「あ、ああ、悪い!悪い!浴衣の着かたが解らなくてな‥四苦八苦してた。」

「おばさんを呼ばなかったんですか?」

「‥‥いい歳して浴衣も着られないのかって、怒られると思ったからさ‥」


口を尖らせて、赤面してふて腐れる軍司さんが妙に可愛くてたまらなかった。

「ははっ、見かけは‥立派な大人なのに‥中身は子供のままなんですね。」

クスクスと笑いながら、俺は軍司さんの浴衣に手をかけて丁寧に着付けをしてあげた。

ムッと顔を赤くしていた軍司さんだったが、着付けをしている俺を見下ろして次第にそれは笑みへと変わった。


「十希夫‥」

「はい?」

「お前の浴衣姿‥そそるな‥」

「は?」

「なんだ‥その‥首筋とか‥なんかそそる‥」

「なに言ってるんですか‥もうっ」


着流し帯をギュッと締めると、軍司さんのある変化に気付く。


「ぐ、軍司さ‥!」

「‥だから、言っただろっ!そそるって!!」


浴衣の上からも分かるその形。
軍司さんの自身は硬く立ち上がっていた。


「悪りぃ‥十希夫‥」

「えっ‥」

手をグイッと掴まれ、ベッドへと押し倒される。

浴衣姿の凛とした色気のある軍司さんが上にのしかかり俺を覗く。

「軍司さん‥?」

「その格好、反則。脱がしたい。」


そうすると、
浴衣の胸の隙間をぬって胸の中へと手を這わせ、すぐにそこにある突起を指でツンと弾いた。

「はぁっ‥!」

「浴衣はいいなぁ‥なんていうか‥やりやすい‥」

「なっ、なんの話ですか‥!せっかく着てきたのに‥」

「せっかく着てきたから脱がせるんだ♪」

ガバッと胸元をあらわにされて、首筋に舌を這わせて口づける。

浴衣の裾は広げられ、足と足の間に軍司さんの足がグイッと入ってきた。


「ふ‥軍司さ‥キスが‥まだです‥そ、そんなに‥がっつかないで下さ‥‥」

「あっ、そうだったな‥つい抑えられなくてな‥」



ちょっと強引で熱いキスをしてくると、唇の僅かな隙間を塗って容赦なく口内に舌を捩込み絡める。

「んっ‥」

気持ちがよくて思わず漏れる声。
部屋中に響き渡るリップ音。

キスをしながら、手はまた突起をまさぐり弄り倒す。
摘んだり、弾いたり、転がしたり‥気がつくと俺の自身も熱を帯びていよいよ下着もキツイ位に膨張していた。

軍司さんは唇から舌を下降させて、首筋や鎖骨に赤い痣をつけるようチュッと強く吸い上げつける。



「‥っ、軍司さ‥ん‥‥花火大会‥行かなくていい‥んですか‥」

快楽に溺れながらも、約束をしていた花火大会の事が気になっていた。


「花火なら‥十希夫の身体に咲かせてやるよ」

「‥ぷっ!軍司さん‥親父くさい‥‥」

「‥うるせえ、有言実行だ♪」


既に胸を思う存分に弄ばれ、上半身の浴衣はすっかり脱がされ乱れていた。

身体に散らばる赤い痣は、まるで花火のように。

太ももの裾をたくしあげ、そろそろと軍司さんが下着に手を伸ばす。

「はぁっ‥」

「なんだ‥十希夫‥もうこんなに硬くなってるんじゃねえかよ‥」

そう言って、浴衣をひらりとめくり下着の上から俺の自身にキスをした。


「んんっ‥」

「我慢汁が染みてるな‥十希夫‥」

「やっ‥そんな恥ずかしいこと‥軍司さんの口から聞きたくないですっ‥」

「本当に可愛いな‥十希夫は‥」
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