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□イケナイコトカイ
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*捏造表現有り注意



最近のバタバタで、将五とつるんでばかりの俺はなかなか大好きなアキラちゃんに会えずに悶々としていた。


『イケナイコトカイ』



比留間との喧嘩を終えて、将五と一緒にブライアンへ戻る。


「洋次‥た、ただいま‥」

「宗春‥ひでぇ顔だな、どうしたんだよ‥」

「‥はっ!洋次、アキラちゃんは!?アキラちゃんはどこー?アキラちゃーん!!」

「宗春、とりあえず傷の手当てさせろ!」と怒鳴る洋次にぷうっと口を膨らませてしぶしぶソファーに座った。


「前川、コーヒーでいいか?」

藤代がコーヒーを持ってきてくれた。

「あっ、ああ‥ありがとう藤代!」

「いや‥こちらこそ、ありがとう。」

「‥?」


コーヒーを飲みながら、洋次に手当てされる。

「あああっ!アキラちゃんに手当てされたかったのにっ」

「明はバイトだよ、間もなく戻るだろう」

「えっ‥!」

「ふっ、前川は本当に明の事が大好きななんだな」
将五が微笑ましく呟いた。

「ああっ!大好きすぎてさぁ‥胸がキュウッてすんだよなぁ‥」



カララン‥


「おー!遅れて悪いな。皆、お揃いか?」

「アッ‥アキラちゃあああぁ〜ん!!」


久しぶりのアキラちゃんを俺は思いっきり抱きしめ、顔にスリスリした。


「いっ‥バカッ‥離れろっ‥お前らも見てないで、こいつをなんとかしろよっ〜!!」

「‥だって、お前らデキてるんだろう?」
藤代がニヤッと笑いながら、止める気無し。


「アキラちゃんだぁあっ‥あーいい感触♪いい匂い♪」

「バカッバカッ‥離れろよおっ‥みんなが見てるだろっ‥国吉助けろっ‥」

煙草を深々と吸っていた国吉がスッと立ち上がり、「はい、そこまでだ」と俺とアキラちゃんを容赦なく切り離した。


「は〜‥国吉、サンキュな。」

「いつも悪いな、うちの頭が迷惑かけて‥」

「えっ‥迷惑なの?俺、迷惑なの??」


傷だらけで顔を腫らした俺にようやくアキラちゃんが気付いた。


「前川っ‥その顔‥どうしたんだよ‥?」

「あ、あははは!ちょっとね‥」


アキラちゃんがくるりと方向転換して将五に向かって、スタスタと歩いていく。




ボカッ‥!

将五を一発殴った。

「将五っ‥テメェがついていながら、前川にこんだけの傷を負わせたのかよ‥!あっ‥?なんとか言えよ‥将五っ!!!」
「違っ‥あのー‥アキラちゃん?将五は悪くないんだよ‥」

「うるせぇ!前川は黙ってろ!!」


すくっと将五は立ち上がり、

「明‥‥すまなかった。」

と謝罪した。


目の前には、
わなわなと震える拳を必死に抑えて、堪えてるアキラちゃんの姿があった。

あれ?
アキラちゃん‥もしかして俺の為に怒ってくれてる?


「前川‥俺は帰る、送ってくれ‥」

「うん‥それは喜んで‥でもアキラちゃん、将五は悪くないんだよ?俺が勝手にー」

「前川‥!」

将五がギロリと睨む。
余計な事は言うな、と言う意味だ。

相変わらず男らしいなぁ‥将五は。
ごめんな、将五‥殴られ損だよな。すまない。


「前川、明を送って行ってやってくれ。また明日、話し合おう」

「あぁ、わかったよ将五。」


負傷した俺を見て、わなわなと震えるアキラちゃんの肩をそっと抱いてブライアンを後にした。




「前川‥頼む‥もうこれ以上、俺を不安にさせないでくれよ‥」

「ごめんね、アキラちゃん‥‥これだけは頭としての避けられない道って言うか‥」

「‥だよな」


二人で肩を並べて歩いている。

顔を負傷した俺が気になるのかチラチラとアキラちゃんが視線を送ってくる。


「ぷっ‥!アキラちゃん、そんなに見られると俺‥欲情しちゃうんだけど!!」

「バッ‥バカヤロー!べ‥別に見てねぇし!!」

クスクスと笑って、そっとアキラちゃんの手を取ってギュッと握った。


「手、繋いで帰ろ?」

「‥‥あぁ」

「今日、アキラちゃんちに泊まろうかな‥」

「っ‥!!」

「ダメ?」

「‥いいけどよ。」


こういう時の困った顔のアキラちゃんが堪らなく好きだ。

堪らなく欲情してしまう。

泊まるんだから、
今夜は寝かせないよ。

なんて下心満々でニヤニヤしてたら‥


「前川‥今日はヤラねえぞ。」

「えっ‥なんで?なんでー??」

「あほっ!怪我人に無理させられるか‥!」

「やだ、無理したい!!」

「ダメだ。‥ったく、せっかくの色男がぼっこり目を腫らしやがって‥‥今日はとにかく目を冷やして、俺の隣りでおとなしく寝てろ!」


アキラちゃん‥心配してくれるのは嬉しいけど、
目の腫れや顔の負傷よりもアキラちゃんの隣りで何も出来ないの方が何より痛いよ‥。

まさに蛇の生殺し状態。

シュン‥と落ち込む俺に見兼ねたアキラちゃんがこう呟いた。

「キスまでなら‥別にいいけどよ‥」

「アッ‥アキラちゃぁあん‥!」


嬉しさのあまり俺は思わず、その場でアキラちゃんを抱きしめ夢中でキスをした。


*****


結局、
アキラちゃんの家に着いてそのまま我慢出来ずに最後までヤッてしまったのは‥言うまでもない。

だってアキラちゃんが可愛いすぎるのがイケナイんだ!!



end
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