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□ラスト レター
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親愛なる河内鉄生へ。

初めて手紙を書きます。


『ラスト レター』


お前に「金持ちのボンボンのぷうたろう」と言われた時、マジでぶん殴ろうと思いました


お前に後ろから羽交い締めにされた時、マジでぶっ殺そうと思いました


お前にタイマンで負けた時、マジで武装を抜けようと思いました


お前に「好きだ」と告白された時、マジで死ぬほど嬉しいと思いました



それなのに、
俺は意地をはってしまいました


「俺は好きじゃねえ!」


この言葉、


撤回したいと思います。


鉄生、ごめん。

素直になれずにごめん。


本当は、

「俺も好きだ」と男らしく言えばよかった

俺は後悔しています

だから、
届くはずのない言葉をこうして手紙にしたためていますー



そして、もう一つお前に伝えたい事がある。


お前は嘘つきだ、鉄生。


「ずっと清広の傍にいるからな!」


「永遠に離さねーぞ!」


「ジジィになるまで一緒にいような!」


お前は嘘をついた。


ウソツキヤロー。


何が傍にいるだよ。

何が離さねーぞだよ。

何がジジィになるまでだよ。




傍にいねえじゃねーか!

離れちまったじゃねーか!

ジジィになりたくてもなれなくなっちまったじゃねーか!


あほ、鉄生のあほ。


手紙の冒頭を「鉄生のアホへ」にすればよかったかな


そしたら、
お前が天国からツッコミをいれる為に戻ってくるだろう


そんな気がしてならねえよ。


俺が言いたかった事はこれだけだ。

お前は、

"ウソツキヤローのあほ鉄生だ"


*追伸***

俺は、

"ウソツキヤローを永遠に愛してる"


清広より


End
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