テニスの王子様

□居候の財前くん
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「光ぅ〜ただいまぁ〜」


いつにも増して騒がしく帰って来たんは、今居候させて貰てる部屋の主のOLであり、俺の彼女でもある美香さんやった。

もう見慣れた黒いスーツ姿のまま、リビングのソファーに座っとった俺の所に擦り寄って来た。

近寄っただけでツンとしたアルコールの匂いが鼻をつき、顔が歪む。


「ねぇ…光ぅ〜寂しかったぁ?寂しかったでしょ?ごめんねぇ〜」

「別に。てか美香さん、かなり酔ってるやないですか」

「もぅ〜…酔ってないしぃ」

「酔ってますわ。酒臭いんで、あんま近付かんで貰えます?」

「光、冷たい…」


近付くな言うたのに、益々俺にくっついてくる美香さん。
きっと上司の誘いを断れ切れんくて、飲みまくったんやろう。触れた肌は、熱く熱を持っていた。


「もっと優しくしてよぉ…光」


こうしてると、ほんまにこの人が6つも年上とは思えん。

俺の膝の上に頭を乗せる美香さんが上目遣いで見上げてきた。
頬は薄っすらとピンク色で、目はとろんとすわっていて、グロスを塗った口がだらしなく半開きになってる。生真面目なスーツですら襟元がはだけ、スカートからは黒タイツを履いた綺麗な足が伸びとった。


「光ぅ……?」


大人の色気を放つ美香さんの無防備な唇にキスを落とす。
舌を絡めるとやっぱり酒の味がしとって、まだ俺には美味しいとは感じられへんかったけど、美香さんとのキスの味は好きやった。


「ん……ひか、る……ぅ」


キスしながら美香さんをソファーに組み敷き、黒タイツの足を撫でると、やんわりと手を抑えられた。


「何すか?お望み通り、優しくしてあげてるんですけど」

「光、意地悪……」


そう言いながらも、誘うような表情で俺を見つめてきよる美香さん。
耐えきれず、少し強引に手を抑えると白いYシャツのボタンを外していく。
その間、薄っすらと黒い下着が透けとって、もどかしい気持ちやった。
ボタンを外し終えると、美香さんから脱ぎ捨てる。
露になった黒いレースの下着が俺には大人に見えて、思わず指でなぞった。


「あっ……光………」

「なんで黒やねん。余計、興奮しますわ」

「…興奮、してくれるの……?」

「狙っといて何言うてんですか」


その言葉と同時に、背中に手を回して下着のホックを外した。
電気の下で、美香さんの撓わな胸はよく見えた。それが恥ずかしいのか、必死に隠そうとする両手を頭の上で固定する。


「こんな綺麗やのに、なんで隠すんですか」

「…は、恥ずかしい…」

「今更やろ」


耳元で低く囁いて、胸を鷲掴みにすると美香さんの細い腰が仰け反った。
そのままやわやわと揉み出すと、それに合わせて声が漏れる。


「あっ……あん……ひか、る」


胸を揉みながら表情を伺うように見つめると、目をそらされたから顎を掴んでキスを落とす。
酔った美香さんは、どれも色っぽくて堪らん。


「…ん、やんっ…!ああ、あっ」


片方の乳首を口に含んで軽く転がすと、ますます甲高い声が上がった。
それに目を潤ませた美香さんは、負けじと俺のシャツにも手をかけてくる。

まぁ、脱がされるのは趣味やないけど、美香さんやったらええか…。

大人しく脱がされると、露になった体をまじまじと見られる。


「光の体は、綺麗ね…」

「美香さんの方が綺麗やろ」

「…私は、汚れているもの」

「………」


その言葉の意味を知っている俺は、何も返せないままスカートの中に手を這わせ、少し乱暴にタイツを脱がせた。

年の差の所為や。仕方ないやん。
この人は、俺より6年も早く生まれてるんや。
経験の差があってしゃぁないねん。
わかっとる。わかっとるんやけど、こうして体を重ねる度に思い知らされる。

この体は、俺以外も知っとることーー


「汚れてへんわ。もう、俺でいっぱいやろ」

「…う、あっ……はぁ…」


邪念を振り払うように、薄いショーツの外にまで染みてきとるやらしい液を指ですくって口に運ぶ。
そのまま湿られた指でつうっと亀裂をなぞり、中に侵入させる。

美香さんは、すぐに俺の指3本は咥え込んだ。


「……あ、あん……ひか、るぅ……はぁんっ……」

「ほんま、ヤラシイですね」


だらしなく開いた口から溢れる唾液を舐め取り喉を鳴らすと、次第に美香さんの腰が勝手に揺れ出す。


「ね……ぇ、ひ、かる……っ」

「なんですか」

「…ひかるぅ、あっ……もう、」

「はっきり言わんとわからんですよ」

「……もう、ひか…る、がっ……欲し、の……ちょ、ぅだい……!」


生理的な涙を流す美香さん。
俺は、いつもこうして主導権が握れることに優越感を感じとる。

今夜もその優越感に浸り、俺はジーパンのチャックを下げてそそり勃ったモンを取り出す。


「…あっ…ああ……ひかるの、大きいの…欲しっ…ん、」

「今あげるんで、ちょぉ待っとって下さい」


急かされながら、俺は大きく開かれた美香さんの中心部へ一気に突き立てた。


「はぁぁぁんっ……!」


華奢な体が綺麗な弓なりに仰け反る。


「…あんっ、あんっ、あんっ……ひ、はぁ……は、っ……んんっ」

「…はっ」


ギシギシとソファーが軋み、美香さんが言葉も紡げない程激しく動く。
グチュグチュと泡立つ結合部の滑りが良くて、そこに下からの腰の動きも加わり、更なる快感が生まれる。

この快感を俺以外の奴も知っとるなんて思いたくない。


「…美香さん……美香っ」

「…ひ、かる……ん、あい、してる…」

「俺も、愛しとる…っ」


そう言ってキスをし合うと、お互いの下半身に衝撃が走り、同時に果ててしもうた。

俺は、ソファーの上でぐったりとした美香さんを抱きしめ、汗の滲む額にキス。

ーー愛してる。

酒の勢いなんて言わせへん。
今度はシラフの時にちゃんと伝えたる。

その時は、もう一度愛を確かめ会おうな。



fin.

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