イナズマイレブン

□グランドのケミストリー
3ページ/3ページ


どのくらいの時間見ていたただろう
ほんの少しの隙から、狩屋は霧野先輩の右側を走り抜け、ボールをゴールへ蹴り入れた

その頃には、2人共肩で息をしている程

「へへっ…」

「…はぁ…やられ、た」

霧野先輩はバタリとグラウンドに倒れると、胸の仕えがなくなったように笑った

「…狩屋、ありがとう…」



「霧野先輩。俺、諦められませんよ」

「狩屋…お前のまっすぐな気持ち、伝わったよ。
けど俺は…お前みたいには出来ない…俺もお前ぐらい、まっすぐに想えていたら…くっ…」


月明かりで、霧野先輩がとても綺麗に見えた

狩屋は腕で月から顔を隠す霧野先輩のところへ歩み寄り、頭元にしゃがんだ

「霧野先輩…俺の中の先輩は、いつだってまっすぐです」

「狩屋…」

白くて綺麗な腕を退け、目の前に現れた綺麗な唇に狩屋は自分の唇を重ねた


「ん…っ」


僕のところから2人の表情はわからなかった



     ***

「おはよう!狩屋、影山!」

翌日、天馬と信助も集まり教室へ向かう

「おはよう…」
ちらりと狩屋を見るといつも通りの表情

「なんだよ」

「い、いや!(あ、声裏返ちゃった!)」

「変なん奴……あ!」

動揺しまくりの僕に苦笑した後、狩屋は目線の先にあるものへとまっしぐら

「霧野先輩♪」
「お、おい///急に抱きつくな…!」

その時の狩屋の笑顔を見ていたら、凄いことが起きないわけないって思えた


fin.
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ