Tales of Vesperia〜Une histoire irreelle

□ザギ登場
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「で、お前こんなところで何してたんだ?」
「お城に忍び込んで、フレンが帰ってくるまで待ってた。けれど、遠出してしまったみたいだよ?」
 と、人差指で、シェリアと遊びながら体育座りをする。
「…なんで俺の所尋ねなかったんだよ」
「尋ねたよ?けれど、用事があるって其れきりどこかに行っちゃったっていってたよ?」
「…あー、悪い」
「気にしてない」
 にこりと笑ったフェリアは、ピンクの髪の女の子の方を向く。
「で、あの女の子は何?早く元いた所に返してきなさい」
「お前は母親か…」
「保護者って意味ではあってるかもだよ?」
「あの…」
 話している内容を察したのか、少し困った顔で、その少女はフェリアを呼ぶ。
「んー?」
「あ、貴方は?」
「ああ、これは失礼しました。ユーリとフレンの幼馴染、フェリア・ヴェラン・ベリィです。お見知りおきを、可愛いお嬢さん」
 にこりと笑ったフェリアは、スカートを少したくしあげて、ペコリとお辞儀をした。
「フェリアさんって…、フレンの言ってたお姉さん的存在の…」
「誰だろうねソレ」
 フェリアは、お姉さんに見えるのかなぁ?と不思議そうに呟きながら首を傾げる。
「あの、ユーリさん、フェリアさん!くわしいことはいえませんけど、フレンの身が危険なんです!どうしても、それをフレンに伝えに行きたいんですっ」
「いきたきゃ、行けばいいんじゃないのか?」
「それは…」
「俺にも急ぎの用事があってね。騒ぎが収まったら下町に戻りたいんだよ」
「だったら、一緒に連れて行って下さい!」
 はぁ。
 と、ユーリは軽くため息をつく。
「訳ありなのは分かったから、せめて名前くらい聞かせてくんない?」
 と聞いた瞬間。
【ドガンッ!!!!】
「ひゃあっ!!」「何事っ!?」
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