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□おとなのしるし
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週末はわかしと一緒に寝ることにしとる。


『しつけに良くないです』


と、わかし自身が言うがそんなんどうでも良え。平日構えない分思いっきり甘えさせてやる。

わかしも満更ではなさそうで、両手を広げればおとなしく抱き付いてくる。


昨日も絵本を読んでやり、俺の胸の上で丸くなって眠った。



「あっ」



わかしが鋭い声を上げたのは夜明け前‥俺の胸の上でもぞもぞ動いたかと思うと寝室を出て行ってしまった。


トイレかな…眠気もあって、あまり気にせず眠り続ける…だが、シャワーの音に異変を感じて。


普段わかしは朝にシャワーを浴びないはず。
眠い目を擦り、俺は浴室へと向かう。


「わかー?」


がちゃ、と浴室の扉が開くとわかしはバスタオルで体を包み、ぱたぱたとリビングへと駆けて行く。


明らかにおかしい。
俺もリビングへ行くと、目の前の光景に絶句する。






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