長曽我部

□にゃんにゃんの日
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............





「元親ー」


「なんだー…って、何それ」


「カチューシャ」



俺は彼女が手に持っているそれに視線を落とす。

カチューシャ、いや、カチューシャには変わりねェけど…




「…それ、猫耳カチューシャだろ」


「ご名答さまオメデトー!
正解したあなたにはもれなくこの猫耳カチューシャをプレゼントします!はい屈んで屈んでー…」


「いやいやいや!?もれなくじゃねーよ!何さりげなく付けさせようとしてんだよっ」


「え、なんでって…

今日は2/22、にゃんにゃん猫ちゃんデーだからに決まってるでしょ!」


「知るかッ!つーかそんなこと聞いてねぇえ!!
何『してやったり』顔してんだ!
なんで俺なんだよってことだ!」



そういうのは真田が担当だろ!?←

俺がいつにも増して激しくツッコむと、七海は唇を尖らせた。
指先で猫耳をふにふにしながら、ぶつくさ文句を言う。




「幸村にはもうやったし」


「事後だったよ…」


「三成に付けさせるのには苦労したわ、まったく」


「三成まで巻き込んだ!?」


「あとの野郎共に付けても可愛く無いだろ」


「それは俺にも該当するだろ…」



元親はいいんだよ、私の恋人なんだから!


どやっと七海が胸を張って力説する。

何がいいんだかわからない、つかわかっちゃいけないする気がするが。



けれどつまり、それは
自分は彼女にとっての特別枠であるということで。



内容が内容なだけに、
こんなことで内心優越感に浸っている自分は

彼女に盲目であることを実感する。


ついには頭を下げて頼み込む彼女を見遣り、はぁとため息をついた。



七海も七海だけどよ


俺も、相当だ。





「だからさお願い元親…」


「…しゃーねェなあ、少しだぜ?」


「!!」



やりぃ!
パチンと指を鳴らせて
先程とは打って変わって喜ぶ七海。


そして俺を屈ませて、カチューシャを頭につけようと背伸びをした。





「その代わりだ」


「え?」


「これ付けたら、次はアンタの番だぜ」




たっぷり鳴かせてやるから、
覚悟しとけ?



いくら可愛い彼女だとしても
躾は必要ってな




俺が不敵に笑んだときには
頭にそれが付けられていて。


彼女がヒクリと笑った気がした。










そういう意味だろ?



*





遅れて投下…行事に上手く乗っかれない(^P^)←


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