百花繚乱

□第1章
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ふわりと風が少女の髪を揺らす。

いや、少女というには少々大人っぽい出で立ちだ。


薄い茶色がかった髪。
優しげに細められた目。
薄っすらと微笑む口。


彼女は切ない色を宿した瞳で天を見上げる。


「私はあの子に会いに行く。それが例え、大罪であったとしても…」


 大切なあの子のもとへ行く。


「あの子に会うためなら、神様にだって喧嘩を売ってやる」


 だから見ててよ。








 『百花繚乱‐第1章‐』








一歩一歩を踏みしめて、そして歩いていく。


「あの人達のもとへ」
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