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□金色の景色〜第2章〜「ホグワーツ魔法魔術学校!」 『組分け儀式』
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大広間の扉が両側に開かれ、そして・・・・・・
そこには、ちぃがこれまでにあれこれ想像していた以上の、美しく目映い光景が広がっていた。
4つの長テーブルが整然と並び、何百人という数の生徒が列席していて、その前には金色に輝く皿とゴブレットが置いてある。
そして頭上には何千という蝋燭が、暖かな火を灯し宙に浮かんでいた。
何よりちぃを驚かせたのが、天井だった。
ちぃは一瞬屋根が無いのかと思ってしまった。
まるで本物の空のように、星が瞬く夜空が広がっていたからだ。
ちぃが、それが本物の空ではないと気づいたのは、
「本当の空に見えるように魔法がかけられているのよ。『ホグワーツの歴史』に書いてあったわ」という、ハーマイオニーの台詞が聞こえたからだ。
マクゴナガル先生に、上座のテーブルの前まで連れてこられた。
マクゴナガル先生はそのまま黙って、四本足のスツールを一年生の前に置いた。
ちぃは何が起こるのかと思ったが、先生はそのまま、椅子の上にとんがり帽子を置いた。
ちぃは少しびっくりしてしまった。
先ほどまで非現実的な美しさばかり目にしていたため、その帽子のあまりのボロボロさによけい戸惑ったのだ。
大広間はその帽子が置かれた途端、一気にしんと静かになった。
ちぃはその厳かな雰囲気に、改めて背筋を正した。
帽子がピクピクと動いた。
つばの縁の破れ目が、口のように大きく開いて、そして、帽子は歌い出した。
私はきれいじゃないけれど
人は見かけによらぬもの
私をしのぐ賢い帽子
あるなら私は身を引こう
山高帽子は真っ黒だ
シルクハットはすらりと高い
私はホグワーツ組分け帽子
私は彼らの上を行く
君の頭に隠れたものを
組分け帽子はお見通し
かぶれば君に教えよう
君がいくべき寮の名を