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□金色の景色〜第1章〜 「始まりの特急列車」 『饒舌な彼女』
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コンコン。

ノックの音がして、
丸顔の男の子が入ってきた。
顔には涙のあとがある。

「ごめんね。僕のヒキガエルを見なかった?」

3人が首を振ると、
男の子は泣き出してしまった。

「きっと出てくるよ」

ハリーが優しく慰める。

ちぃは男の子にきれいに花柄が刺繍された白いハンカチを差し出して、
「一緒に探してあげるから、泣かないで?」と話しかけた。

「ありがとう・・・・・・グスッ・・・」

ハンカチで顔を拭いた男の子は、ぐずりながらお礼を言った。

「でもいいよ。これ以上他の子の手を借りるのは悪いから・・・・・・。助けようとしてくれてありがとう」

男の子はそう言うと出ていった。



「どうしてそんなこと気にするのかなぁ。僕がヒキガエルなんか持ってたら、なるべく早くなくしちゃいたいけどな。
もっとも、僕だってスキャバーズだけど」

席に戻ったちぃは、ロンの膝の上でグーグー眠っているねずみを見やった。
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