没ネタ 二次創作

□金田一少年の事件簿xまじっく快斗
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 友人から譲り受けたスキー場の招待券でスキーにやってきた金田一と美雪。
相変わらず雪だるまにしかならないはじめに呆れながらも、スキーを楽しむ美雪。
そこへ同じくスキー音痴な青子がはじめに激突する。
青子をバカにしながらも後から駆け付けた快斗は、2人を雪だるまから助け出す。
 

スキーをし終わった後はディナーつきのマジックショーを見るはじめと美雪。
マジシャンは遠山と名乗るほぼ素顔の高遠が、舞台で見事なマジックを披露していた。

「・・・何やってんだよ、高遠」
「はじめちゃん。やっぱりあれ高遠さんなのかな?」
「そうだろ。どうして素顔のままでいるのに誰も気付かねーの・・・」
呆れつつも本人だろうと確信を持ちつつ、高遠のマジックを鑑賞する金田一。

「あー!快斗が遅いからマジックショー始まってるじゃない!」
「うっせーな、大体何で他の奴のマジックショーなんか見に来なきゃいけねーんだよ、マジックなら俺がいつでも見せてやるだろーが。」

金田一達が後ろの方の席でマジックを鑑賞していると、会場の入口兼出口から来たばかりの快斗と会話する青子がやって来る。驚いて後ろを振り返った金田一達と目があった青子は、「あ、さっきの人!さっきはごめんね?」などと笑顔で謝ってくる。

空いてる席もなかったのではじめたちと一緒の席に座った青子と快斗。
高遠の通報を後回しにしたはじめは、同い年だと知った黒羽と意気投合する。
美雪や青子、はじめや快斗が互いに意気投合し始めた頃、ステージ上のマジシャンから美雪と青子がお手伝いの指名を受ける。
とっさに庇ったのは、はじめと快斗。

「おやおや、お二人とも彼女を取られるのがご不満なようですね」などと遠山マジシャンにからかわれつつもステージへ。
2人は観客兼アシスタントとしてマジックを披露。
(快斗:え?こんな近くで見てるのに仕掛けが分かんねー!!)
(はじめ:そういや高遠の本気のマジック見たの北海道の事件以来か、相変わらず仕掛けが分かんねー)
  
 
 
 
マジックショー後快斗たちと別れたはじめは、美雪に引っ張られて連れて来られたのは宿泊ホテルのすぐ近くの建物だった。
美雪曰く、普段は冬季限定の雪の展示会場らしいが今回はちょっと珍しい展示しているので、それを見るのがお目当てらしい。
今回は世界有数の大きさを持つビックジュエル、「雪の女王」と呼ばれるクリスタルを展示していて、今夜それを狙いに怪盗キッドが予告状を出しているとのこと。

「キッドってマジシャンみたいに突然現れて、突然姿を消すんだって。すごくマジックが上手いらしいの。」
「マジックって・・・高遠みたいだな。流行りなの?」
「とても興味深いですね。」

ホテルから建物までの道のりでキッドの説明をする美雪の声に、後ろから聞いた事ある声が反応する。はじめ達の後ろにはいつのまにか、ディナーでマジックショーしていたマジシャン遠山こと高遠がいた。

「た、高遠?!」

驚くはじめと美雪を横目に「おや、誰の事です?私は遠山です」などと、あくまで他人のふりしてしらを切り通そうとする高遠。
防寒着に身を包み、一緒に目的のクリスタルが展示されている建物までの雪道を下る高遠を、はじめはあくまで「地獄の傀儡師 高遠遙一」だろうと言い張り、2人の間には外の雪景色よりも寒い空気が流れていた。

最初に空気を破ったのは高遠だった。
「まあ、バレているとは思いましたが」と言いつつ、金田一達に知る背筋を凍らせる瞳で顔に笑みをたたえて「お久しぶりです、金田一君、七瀬さん。」と金田一と美雪を見据えた。
金田一と美雪はすぐに警戒し無意識に互いの身を寄せ合った。

「ご心配なく、今回は怪盗キッドのマジックショーを見に来た"いち観客"でいるつもりです。」
「・・・あんたが“観客”?」
「ええ、同じマジシャンとして是非とも彼のマジックをマジかで見てみたいですから。盗みには興味がありませんので。」

大人しくしていると言うもそんなの信じる気もないはじめは、ポケットの中からスマホを取りだし、信用できる訳ないだろ?と牽制に掛かるも・・・。
と、手にしたスマホの重さを感じない事に驚いた金田一は自分の手を凝視する。

「え?」
「警察に通報するのは怪盗キッドが去ってからでお願いします。」
笑顔で答える高遠の手にははじめのスマホが握られていた。
しばらく沈黙した金田一はその申し出に了承すると、あっさりとスマホは戻された。
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