没ネタ オリジナル
□学園
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そこは“理想の学校”として世間から注目される学園。
男女共学の中高一貫校で頭も良くて、しかも超お金持ち。
これだけ聞けば、どこにでもある(?)私立のインテリ学校だと思う人は、たくさんいると思うけど実は違う。
どこが違うかって?
え?それより、いきなり何の話しし出すんだって?
いいから。気にしない、気にしない。
それより、何が違うか当ててみて、1分待つから
―――はい、1分経ちました。わかった?
あ、実は学校じゃないってのは無しね。
え、なぜって?だって私はそこの生徒だもの。
―――はいはい、ごめんごめん。そんなに突っかからないでよ。答えだよね、答え。
それじゃあ、答えを発表しまーす。
答えはその学園は私立じゃなくて、国立でーす。
・・・・・なによ。そのしょぼいみたいな反応!!
あたし、あの学校に愛着があるわけじゃないけど、学校に入るのにどれだけ勉強したと思ってるの?!
それこそ死ぬ気よ?!
センター試験なんて目じゃないわ。もう人生でこれだけ勉強することはないんじゃないかってくらい、死ぬ気で勉強したんだから!
今のあなたの一言で、あたしの努力が全て馬鹿にされたみたいでなんかムカつくんだけどーー。
――あー、はいはい。それでその学校がどうしたかって?
そうそう。今からあなたに聞いてほしい話があるから、あたし話しかけたんじゃない。
それは――そう、とーっても不思議な話なの。
その舞台がさっき言った、あたしの学校。
言っとくけど、よくある夏のホラーとか学校の怪談とかそう言う怖い話じゃないから。
確かにこれはその学校が舞台だけど、んー内容としてはファンタジー?SF?みたいなの。
これはあたしがその学校で体験した本当の話―――
今でも、夢じゃないかって思っているくらいとても不思議で、ちょっと楽しくて怖い不思議な出来事。
でも、なぜか忘れられなくて会う人みんなに話ちゃう。
―――そう、あれは夕日がきれいな、秋の放課後のことだった。