没ネタ 二次創作

□金田一少年の事件簿xまじっく快斗
2ページ/5ページ

(2)
 
展示会場の近くまで来ると物々しい警備の数だけではなく、宝石を一目見ようとする一般客に、プラカードを持ったファンらしき人々、挙句に報道陣までいてごった返したお祭り騒ぎになっていた。
「え?キッドってそんなに人気があるの?」
驚きながらも呆れた表情の金田一のセリフは他の2人の面々の心境を代弁していた。
美雪から貰ったスキー場のチケットには、展示会場に入る為の入場券が付いているものの(高遠は従業員やゲストみたいな扱いなので、一応チケットはある)この様子では閉館までに美雪の言う「雪の女王」を見れるか微妙になってきたなーと雪が積もる会場の外をたむろしている3人組は、後ろからいきなり声を掛けられる。

「あ!もしかして金田一君と美雪ちゃん?!」
後ろから聞こえた明るい声の主は先程のディナーショーで一緒だった青子だった。隣りには快斗もいる。

「あれ?中森さん?!」
驚いた美雪は先程知り合ったばかりの青子の名前を上げ、妙な所での再会を喜ぶ。

「美雪ちゃんもまさか怪盗キッドのファンとか?!」
「えーと・・・私はファンと言うより、その宝石見たくて・・・」
「よかったー!!お父さんを困らせるあんな怪盗のファンとかだったら、どうしようかと思った。」

「お父さんって?」
「あ、私のお父さんは怪盗キッド専門の刑事なんだよ」
「へ?中森さんのお父さんって警察?」
「毎回キッドに逃げられてるヘボ警部だけどなー」
青子の隣の快斗はドヤ顔でケケケとその警部をバカにする。

「中森さん達はどうしてここに?」
「お父さんにお願いして付いて来たんだ。あと快斗にキッド除けの防犯装置作ってほしいってお父さんが言ってたから・・・」
ドヤ顔で父親をバカにする幼馴染をこつずきながらも、美雪の質問に丁寧に答える青子。
 

警官だという父親のおかげ、青子ともどもスムーズに会場内に入る金田一一行。
廊下もぎっしりひしめく大量の警備の中、平然と歩く高遠とその指名手配犯を見事にスル―する警官に呆れたはじめは小声で、何故誰も高遠の存在に気付かないのか毒付いた。
そんなはじめを見た高遠はクスリと笑いながら「“殺し”と“盗み”は別ですから」なんて余裕の表情で返答する。

「明智さんが見たらゼッテ―怒ってるな、この状況」
「だからいつまでたっても私を捕まえられないんですよ、警察は。」

楽しそうにクククと笑う高遠を横目に、握りこぶしを作って悔しそうな顔を作る金田一。
それを見た高遠はまた楽しそうに笑みを浮かべる。
その光景を美雪と共にはじめや高遠より先に進んでいた青子は不思議そうに、「金田一君と遠山さんって仲いいね?知り合い?」などと隣りの美雪に聞いていた。
美雪は薔薇十字館の一件を思い出しつつ、「やっぱりそうなのかな?」と曖昧に頷く。

(快斗:俺はあんなのと絶対知り合いになりたくねーわ)と薄々、高遠がやばい奴かもしれないと気付き始める。

 
 
「そうそう美雪ちゃん。」
「?何。」
「私のこと、青子でいいよ?私達同い年だし、それに私も美雪ちゃんって呼んでるし。」
「分かった、青子ちゃん!」
(的な女子sの和みシーンを入れたい)

 
展示会場に入った青子達一行の目の前には、ビックジュエルをみる人だかりの山とそれを縫う様に壁に配備されている警官隊が並んでいた。
物々しい警官の数とその指揮を取る中森警部、そして茶色いコートに帽子をかぶったホームズフリークの青年が立っていた。

快斗はその見覚えのある姿に驚き、何でおまえがここにいるんだよ!と驚きと嫌そうな表情を同時に浮かべる。
青子は当然といった風に、特に驚いた様子も無く父親と友人の白馬に手を振る。

金田一達を見た白馬は青子に、この人達は?と紹介を促す。
はじめと美雪は、青子達とは先程知り合いになったばかりで、自分達は「雪の女王」を見に来たのだと説明し、高遠はいい笑顔でキッドのマジックを見て見たいと宣言する。

気になる言葉に反応した金田一は嫌そうな顔でこっそりと聞き返す

「後学って何の?!」
「マジック用のです。」
「子供用以外には使うなよ。」
「断言できかねます。」
「おまえ!」

小声で高遠と金田一の攻防が行われているのを気付いていない他の面々は、二人を置いてキッド対策について話し合う。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ