Love ManiaC
□キスの温度
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「あー………。やっぱり淳太くんになんて言われようとも俺が迎えに行くべきやったんや………」
まるでこの世の終わりかのように顔面を蒼白にかえた照史が膝から崩れ落ち
誰も座ろうとしないソファーに顔を強打したその時…
漸く待ちに待った待ち人がその無機質なドアを開けた。
「「淳太くん!!」」
この瞬間を今か今かと待っていたのは照史だけではなく
重岡と神山も安堵の表情を隠すことなく、声を揃えてその待ち人の名前を呼んだ。
「じゅんた…お前、ケータイの充電くら「淳太くん!!!!!!!!」」
ドアノブに手を掛けたまま、一言も発する間もなく矢継ぎ早に言葉を浴びせられる淳太に
大きな大きな物体が飛び込む。
こいつに尻尾があるなら、今まさにちぎれんばかりに振っているのだろうと思うと
だんだん照史に尻尾が見えてきた濱田は言いかけた淳太への言葉を飲み込んだ。
「小言は後や。ジュースでも飲みいこか」
照史の崩壊した顔と、いつもはなかなか顔に出さない淳太の嬉しそうな顔を見てしまった3人は
今から行われるであろう甘ったるい会話を想像して足早に楽屋を後にした。
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