Love ManiaC
□笑顔の元気
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「竹本ー?」
相変わらず騒がしい楽屋の隅で、グループ内の末っ子に勉強を教えているカワイイ子。
誰が見ても年上には見えへんけどな。
これで3つも上なんやから…
こいつのかわいさは罪やわ…。
そんなこと思いながら真剣に勉強している二人を見ていたら、黙って見とくつもりやったのに自然と声をかけてしまっていた。
「なんやねんアホ。見てわからんのか?今忙しいねん」
顔も上げずに告げられた言葉に、なんとなくトゲを感じる。
あれ?………おれ………なんかしたか??
小瀧がなんだかブツブツ言いながら捻りだした答えを横から見ながら、自分の赤ペンの裏でくちびるをプニプニ押す慎平。
んー…
あれを計算でやっとるわけやないところが危険やねんなぁ。
かわいすぎんねん…
いまだ問題とニラメッコしている小瀧を、両肘をテーブルについたままのぞき込む慎平。
あかんあかん。
そんな顔で小瀧見たらあかん!
上目遣いはあかんで!!
「なぁ、竹本??」
慎平の視線をいただきたくて、先程のトゲトゲしさも忘れて声をかけてしまった。
そこはポジ岡なんでね。
愛されてますんでね。
なんて呑気なことゆうてはみたけど
今日の慎平くんはちょっと曲者。
全然こちらを見てくれません。
なんでや。
「タケ、つれないなぁ」
今日の一日を振り返って、カワイ子ちゃんの機嫌を損なう行為を思い出そうとした矢先
渇いた笑いを含んだ流星が炭酸飲料片手に隣に座った。
「せやねん。…俺…なんかしたんかなぁ」
流星の炭酸飲料を一口もらって働いているようで働かない頭に糖分をおくる。
「なんもしてへん…挨拶しかしてへんのに…」
一口分の糖分くらいじゃ、一向に働いてくれようとはしない俺の脳ミソ。
隣には「ふふ」と面白そうに俺を見てるイケメン。
なんやろ。
こいつにこんな目で見られると、なんかムカツク。
「ふふ。シゲ弱ってるな」
ほんまなんやねん。
はらたつわ。
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