NARUTO「カカナル」novel
□Christmasの遅刻魔
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今日はChristmasカカシ先生が任務に行ってから早くも1ヶ月…。
『クリスマスまでには帰ってくるからね。プレゼント、考えておきなさいよ』
そう言って出かけて行った。
なのに…。
「ばぁちゃんの嘘つき…。帰って来ないじゃんか」
クリスマスも残す所、後3時間あまりしかない。
任務なんだから、仕方ない事なんだと自分を納得させようと、アパートの窓から真ん丸の月をぼんやりと眺めていた。
《3日前》
『なぁなぁ、バァちゃん。カカシ先生いつ帰ってくるんだってば?』
申し訳程度のノックをして勢い良くドアを開けた。
『なんだい、いきなり入ってくるなり、それかい。毎日毎日聞きに来るんじゃないよ』
ハァとため息をつきながら苦笑いを浮かべる。
『だって、もう1ヶ月近くになんのに…まだ帰って来ないんだってば?』
長期任務だとは聞いていたが、余りにも連絡がつかず毎日綱手の所に来てはカカシの帰りを聞いてくるナルトに少し呆れながらも…可愛いナルトには勝てず、仕方なしにカカシの事を話す綱手だった。
『仕方ないねぇ。本来なら任務内容を話すなんて以ての外なんだが……カカシならついさっき任務地を出たと連絡が入ってるよ。クリスマスまでには帰ってくるだろうよ』
ニヤニヤとナルトを眺めながら意地の悪い笑みを浮かべる綱手にからかわれていると分かる。
『べ、別にクリスマスだからって待ってる訳じゃないってばよっ。じゃあ、またな。バァちゃん!』
顔を赤くしながら、来た時と同じ様にバタバタと出て行ったナルトを先ほどとは打って変わって、優しい眼差しで見送りながら……。
『まったく…カカシも騒がしいのに好かれたもんだねえ…。でも、あのカカシを落とすなんてナルトも対したタマだよ。』
娘を嫁に出す様な気分になってしまい、複雑な心境になってしまう綱手だったが、悪い気はしないと…温くなったお茶を啜りながら結婚式をしてやろうかと物騒な考えをし出す綱手だった。
一方のナルトは…綱手から嬉しい情報を仕入れたナルトは嬉々としてクリスマスの計画をたてるのだった。