NARUTO「カカスレナル」novel4
□シカマル暗部へ
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(ナルト・・・お前は何者なんだ?)
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ここは木の葉のメインストリート。シカマルは視線の先を賑やかに歩いているナルトを見つめていた。
「化け狐・・・」
「死ねばいいのに」
ナルトに向けられる冷たく身も凍るような言葉と視線にシカマルな眉間に皺を寄せた。
(まただ。何でナルトにあんな視線を向ける?)
ナルトに向けられる視線。言葉。シカマルは我慢できずに言葉を投げつけた里人に鋭い視線を投げつけた。
実はシカマルは通常では有り得ない頭脳を持っていたのだ。生まれる前からの記憶を持ち、乳飲み子の頃から言葉を理解していた。そして、それが通常では有り得ない事も。だからシカマルは自身を偽り『めんどくさがり』を演じてきた。だが、ナルトに向けられる言葉に我慢が出来なくなってしまったのだ。
「・・・っ」
「・・・ひっ」
シカマルの殺気を含んだ視線に里人は小さく息を飲みそそくさと離れていった。
「シッカマル〜!何やってるんだってばよ!早くこいってば!」
里人の言葉など聞こえていない様に笑顔を向け自分を呼ぶナルト。
だが、シカマルは知っていた。時々・・・本当に一瞬だがナルトの瞳から感情が消える瞬間がある事を。
「めんどくせ・・・だがぜってぇお前の秘密を暴いてやるからな」
楽しそうに走り寄ってくるナルトを見ながらシカマルはこれからの行動を考えるのだった。