NARUTO「カカナル」novel
□女の子には敵いません
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サクラはナルトと共に任務上がりにカフェへと来ていた。
「ナルト、最近カカシ先生とはどうなのよ?」
ショーケースを覗き込み色とりどりのケーキを眺めながらナルトに話掛けた。
「別にどうもしないってばよ?」
ナルトもまたショーケースを覗き込みながら答える。
「決めた、生チョコにするわ」
「じゃあ、俺ってばイチゴショート」
選んだケーキを持ち席へと座ったナルトに尚もサクラは質問してくる。
「進展…あったの?」
パクりと一口ケーキを頬張りながら、カカシと進展したのかと聞いてくる。サクラはナルトがカカシに思いを寄せている事をいち早く気付き良き相談役のお姉さんになっていた。
「……無いってばよ。てかサクラちゃん一番デカイ苺はダメだってばよ」
「ケチねぇ。ね、ナルト…早くカカシ先生に伝わると良いわね」
フォークに刺したイチゴをナルトの口へと放り込みながら、チラリとナルトを見てくる。
「うん。でも、先生はきっと男なんて相手にしないってばよ…」
モグモグとイチゴを噛み砕きながら俯く。
「私から見たら、先生もあんたも相思相愛だと思うのに、何でウジウジしてんのよ!」
グサッとチョコケーキにフォークを刺しながらギロリとナルトの後ろを睨む。
「な〜に怖い顔してんの?サクラ。ナルトとデート?」
いつの間にかナルトの背後にはカカシが立っていたのだ。
「!?!?!?」
「あら、そう見えます?」
シレッとした態度のサクラに苦笑いを溢す。
「さっき俺の噂してなかった?」
「してましたよ?早くナルトといく所までイッちゃって下さい。ウジウジした態度は回りに迷惑です」
サラッと爆弾を落としたサクラにナルトが焦り、カカシもびっくりしてしまう。
「サ、サクラちゃん///」
「……サクラ、乙女はドコへ行ったの?」
まじまじとサクラを眺め、思わず溜め息が出てしまう。
「周りから見たら好き合ってる事は明白なのに、ウジウジしてると鬱陶しいんです!相思相愛なんだから世間体気にせず、さっさとしちゃって下さいね!」
そう言って最後の一口を食べきると固まる2人を残しカフェを出ていった。
「「………;;;」」
サクラが消えた出口を見つめ動けないでいる2人に、回りからは同情の目を向けられてしまっていた。
「帰ろうか…;;;」
「そうだってばね;;;」
その後の2人が進展したのかどうかは、皆様の想像にお任せ…。