NARUTO「カカスレナル」novel
□噂の2人
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ここは上忍待機所。通称『人生色々』
ここ最近、暗部の総隊長と総副隊長が交代した話題で持ちきりだった。
「なあなあ、知ってるか?最近暗部の総隊長と総副隊長が交代したみたいだな」
「ああ、その話か。知ってるとも!噂の木の葉No.1とNo.2の2人だろ?『疾風の鷹』と『銀の狼』!格好いいよな〜//憧れるぜ!」
この話題の話が始まると人生色々は俄かに色めき立つ。今や男女問わず、鷹と狼は憧れの存在であった。
「あの2人に代わってから仕事の編成が楽になったよな」
「そうだな。俺達の事を考えて自分から、厳しい任務を引き受けてくれて…」
実際、Sランクや特Sランクを率先して引き受け他の暗部の負担を軽くしていた。
「はぁ〜…一度で良いから会ってみたいよな〜」
「バ〜カ。お前なんか相手にされっかよ。でも本当に一度で良いから会って話してみたいよな」
うんうん。と周りにいた他の忍も頷きながらその意見に同意していた。
と…そこへ、疲れた顔をしたカカシが入ってきた。
「あ、はたけ上忍。任務上がりですか?ご苦労様です」
「ん〜、ありがとね。で、随分盛り上がってたみたいだけど、何話てたの?」
外まで話声が聞こえたよ、と苦笑いをしながら尋ねてきたカカシを見た一人の忍がポンッと手を打った。
「あ!はたけ上忍なら会った事あるんじゃないか!?
「おお!そうかも!」
だから何が?と首を傾げるカカシに皆がズイッと詰め寄ってくる。
(狽アわっ!俺何かしたっけ;;;?)
「「「はたけ上忍!」」」
「は、はい?」
いきなり詰め寄られたカカシはタジタジである。
「はたけ上忍なら『疾風の鷹』と『銀の狼』に会った事ありますか!?」
「………へ?」
何を言われるのかと身構えていたカカシは拍子抜けである。
「だから、はたけ上忍は『鷹殿』と『狼殿』に会った事あるんじゃないかと思いまして」
「お、俺達の憧れなんですっ!どうすれば一目会えるんでしょうかっ!」
(え〜と。自分がその『狼』なんだけど…どうしよ…;;;ま、鷹に会った事あるって言えば偽りじゃないよね?)
「ん〜、鷹には会った事あるよ。」
「ほ、本当ですか!?どんな方なんですか!?やっぱり近寄りがたい方なんですかね?」
ズズイっと近寄られて真実を告げた事を少し後悔し始めた。
(ま、マズい〜;;;なんか雰囲気が根掘り葉掘り聞き出すぞ的な空気になってきた…;;;)
「いやっ!すれ違っただけでっ!チラッと姿を見ただけだからっ」
とりあえず、逃げに出てみたカカシだが、それもマズかった。
「それってチラッと見て姿が分かる程知ってるって事ですよねっ!」
(あ〜…墓穴…;;;)
ジリジリと迫ってくるムサい男の集団に耐えかね…結局、時間がある時にここに来てほしいと伝えてもらう事を約束させられてしまったカカシだった。
(忙しいのに。こんな事言ったらナルトに怒られそう…(泣))
そんな事を思いながら、トボトボとナルトの待つ死の森の自宅へと向かうカカシだった。