NARUTO「カカスレナル」novel

□世代交代
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ナルトが暗部に入ってから1年の月日がたった。この日もSランク任務を無事終えた2人は火影の元へと報告へ来ていた。

「火影様、鷹並びに狼。ただいま任務より帰還致しました。」

お決まりのセリフを火影へと告げ任務の報告内容を告げると、ふっと張り詰めていた空気を解いた。

「うむ。ご苦労であったの。鷹並びに狼には今より1日の休暇を言い渡す。チャクラを回復させるがよい」

「「はっ」」

ふっと2人の気配が掻き消えたと同時にバタバタと慌ただしく伝達人が駆け込んで来た。

「火影様!!暗部総隊長重傷です!副総隊長も隊長を庇って負傷!任務の続行は不可能です!」

ガタンと椅子を押し倒し火影は伝達人に詰め寄った。

「なんじゃとっ!任務はよい!2人の容態はどうなっておる!」

その鬼気迫る勢いに気圧されながら伝達人は刻一刻と危うい状態になっている2人の隊長の状況を説明していった。

「そ、総隊長は利き腕の神経切断…副総隊長は片目を失いました。2人とも隊長の任を辞退したいとの事です…」

神妙な空気が火影室に立ち込めた。やがて、諦めた様に溜め息を吐き沈黙を破ったのは火影だった。

「……そうか。後で木の葉病院へと向かう。2人にそう伝えておいてくれんかの…?それと、スマンが任務の引き継ぎする。2人に数名の暗部の編成をする様伝えてくれ」


「わかりました。そう伝えます。では、失礼致します」

重苦しい雰囲気を残したまま伝達人は火影室を後にし、木の葉病院へと踵を返すした。

「暗部総隊長と副総隊長の後釜…さて、誰にするかの……」

ただでさえ大変な立場。そして、誰もが認める実力の持ち主…。

う〜ん…と顎に手をあて考えてに没頭する火影…。そして、ある2人の影が頭をよぎった。

「ナルトとカカシ…」

ポツリと呟くとその考えはストンと決まった。

「ふむ。あの2人ならば実力もあるし、最近では木の葉1・2の実力だと暗部皆から認められてるしの…」

この一年で狼は元より鷹が木の葉1だと暗部内でまことしやかに囁かれている事に気がついていた。

「さて、それじゃあ、木の葉病院へ行くかの…」

そう言って重い腰をあげた火影は暗部総隊長と副総隊長の元へ向かうべく執務室を出るのだった。
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