NARUTO「カカスレナル」novel
□同棲生活
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正式な暗部入りと、不本意だが、カカシとの同居生活が決まって次の日。
「ナ〜ルトv早速今日から引っ越して来ちゃったVvてか、このミニクナイ式の鍵スゴいね〜。死の森の暗部用の罠とか全部パス出来ちゃったよ」
クナイ型の罠解除の鍵をプラプラと指で回しながら、すんなりとナルトの家まで辿り着けた事に心底感激を覚えた。
「一応、不本意だが、カカシは同居人だからな。いちいち罠を切り抜けていたら大変だろうが。この鍵……まだじぃちゃんにしか渡してなかったんだ。誰も俺の所になんか来たがらないしな」
ふぅ……。とため息をつきながら、本日からの同居人をチラリと見て苦笑いをする。
「〜〜♪うっれしいな♪これからは毎日ナルトと一緒Vvやっぱり1人でご飯食べるよりも2人で食べた方が美味しく感じるよねVv」
幸せな雰囲気タップリなカカシに何故自分なんかと一緒に暮らす事が嬉しいのか本当に不思議に思えてしまうナルトだったので、ここは素直に聞いてみる事にした。
「なぁ……俺なんかと暮らすのがそんなに嬉しいのか?普通ならこんな厄介者と一緒に居るのも嫌な筈だろ?」
自分で言っていて、表情が暗くなってしまうのが分かる。
カカシに悟られたくなくて、俯き前髪で顔を隠すが、それでも、察しの良いカカシの事だ、声色から何を考えているのか分かってしまっているだろう。
「ナ〜ルト?俺は嬉しいんだよ?里の奴らと一緒にしないでくれる?ナルトの事好きだし、この年で恥ずかしいけどさ、一目惚れって言うの?とにかくもの凄い好きなんだよね。」
だから、諦めて俺のモノになっちゃいなよ。そう言いながら、抱き締めようと手を伸ばしたのだけど……。
やはり、今までが今までなので、会って間もない大人に手を伸ばされると自然と体が強張ってしまうナルトだった。
その姿に苦笑いをすると、抱き締めようとした手を頭に置きポンポンと撫でた。
「ま、今すぐには過度なスキンシップはしない様に気を付けるよ。だから徐々に慣れていってね」
頭を撫でられた事があまり無いナルトはビクッと体を強張らせたが、優しく髪を撫でるカカシに体の力を抜いた。
「すまん…。別にお前が嫌いな訳じゃない。少しずつ慣れていくから、今は待っててくれ」
俯いてボソボソと答えるナルトに「いきなり抱き締めようとした俺が悪かったんだよ」と言ってフワリと笑った。
「ま、それに、これからは単独任務が入らない限りは嫌でも毎日一緒だしねVvすぐに慣れるでしょ」