NARUTO「カカスレナル」novel
□ナルト暗部へ
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―――バッターンッ!!
「じぃちゃんっ!!」
「〜〜ブッ!ゴホッゴホッ!」
火影室のドアが壊れるのではないかという勢いで入ってい来たのは、いつもの無表情とは打って変わって生き生きとした表情で入ってきたナルトだった。
「大丈夫か?じぃちゃん?」
「ナルトや、頼むから、驚かせんでくれ。して、何の用じゃ?」
むせてしまった口元をタオルで拭いながらナルトが来た理由を聞いたヒルゼンだったが、何となく理由が分かってしまっていた。
「じぃちゃん!俺の暗部入り認められたって本当か!?」
(――やはり、その話か……。早々に話は伝わるだろうとは思っていたがの…。朝方決まった話じゃのに、地獄耳じゃのう……)
「あー、本当じゃが、ちと条件があってのう」
若干言い辛そうなヒルゼンの物言いに何となく嫌な予感がしてくるのは気のせいだろうか……。
「厳しい条件なのか?」
「いや、厳しい訳ではないのだがの。ナルトや、この前、《狼》の前で実力を見せたであろう?」
「あ〜。必要に迫られて……もしかして、条件ってそいつに関係あんのか?」
ヒクリと表情が引きつり気味になってきたのは気のせいだろうか……?
「ナルトや?」
その時、ポフンと煙と共に銀髪の話の人物が現れた。
「ナ〜ルト〜Vv」
「うざっ!!寄るな!」
ナ〜ルト〜と呼びながら金髪の可愛い子チャンに向かって面越しだが確実に分かる笑顔全開で抱き付こうとしている。
「死ね。」
「うわぉっ!危ないでしょ〜ナルト」
クナイを狼の額めがけ渾身の力で投げつけるも、いとも簡単に受け止められてしまった。
「チッ。避けんな!毎日毎日押しかけて来やがって…」
「え〜?だってナルトには毎日だって会いたいんだよ?こんなに好きだって言ってるのに〜」
「うざい!死の森の自宅まで押しかけて来やがって!しかも、勝手に私物を置いて行くな!」
「照れちゃって〜Vvか〜わいい♪」
「〜〜っ!ちっがぁ〜うっ!!!何で照れるになるんだ!完っ全に嫌がってるだろーが!!」
火影を完全に無視して、言い争いを始める2人を唖然として見つめるヒルゼンは話をどう切り出して良いのか本気で悩んでしまう。
「え〜。別に良いじゃない。ナルトの事好きだし愛してるよ〜Vv暗部でも一緒に任務頑張ろうねVv」
「………は?」
思わず間が抜けた声を出して狼を見上げてしまう。
(ん〜上目づかいも可愛いね〜Vv)
「だからね。ナルトが暗部に入る条件は俺とツーマンセルを組む事」