NARUTO「カカスレナル」novel2
□思い出して・・・
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「ん・・・」
ここは死の森。カカシは窓から射し込む朝の日射しで目が覚めた。隣には愛しい子。
「カカシ・・・起きたのか?」
小さなベッドの震動で目覚めてしまった子に苦笑いをする。
「ごめ〜んね?起こしちゃった?」
「いや」
モゾリと布団の中からはい出た手はベッドサイドのテーブルに置かれている時計を掴んだ。
「まだ、早いぞ?」
今日の下忍任務開始時間は8時からのはず・・・。
「うん。ただ何となく起きちゃったんだよね」
ナルトの手の中の目覚まし時計をテーブルに戻すとカカシは本格的に身体を起こした。
「珍しいな。いつもはギリギリまで寝てるのに」
「う〜ん。そうだね」
自分でも不思議だ。だが今日は何となく、本当に何となく二度寝をせずにこのままナルトと話をしたい気分になったのだ。
「じゃあ、飯でも作るか」
「スクランブルエッグがいいな」
「いいけど、卵あったか?」
「無いの?」
いつ家に帰れるか分からない忍家業。日保ちしない物はなるべく買い置きをしない。
「見てみるが、無くても文句言うなよ?」
「うん」
先にベッドから出て着替えを始めていたカカシはニコニコと笑っている。
そんな日常的な日々が変わってしまうとは誰も思わなかっただろう。