黒犬と黒姫
□ブラックスマイル
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〉大広間(昼食中)
「はぁ〜…」
紫苑がホグワーツに編入して一週間…、紫苑はある事に悩まされていた。
「毎日大変ね」
「リリー…楽しんでないかい?キミ」
「あら、モテるのは良い事じゃない」
「……じゃあ、リリーはポッターに毎日口説かれて嬉しい?」
テーブルについぶしたまま紫苑がリリーにそう聞くと、タイミングを見計らったかの様にポッターが現れた。
「やあ、愛しのリリー!僕を呼んだかい?」
現れると同時に、リリーを口説き始めるポッター。
その後ろにはシリウスがいるのだが、ポッターを止める様子は全くない。
「リリーも毎日大変だね〜」
助けを求める様な目で見つめてくるリリーに、黒い笑みを浮かべそう言う紫苑。
「紫苑…私が悪かったわ」
顔をひきつらせ謝るリリーに、「仕方ないな〜」と言いながら紫苑はポッターの隣まで行くと、そっと耳元で囁く。
「あまりしつこいと、リリーに嫌われるよ?ポッター」
そう言って笑みを浮かべる紫苑の顔は、その場にいた全ての人間を凍らせる程で、ポッター曰わくーー悪魔も裸足で逃げ出すブラックスマイルだったと言う。