【ジェームズside】
「僕の気持ちには応えられないーーか」
やっぱりね。なんとなくそんな気はしていた。
イヴはいくら僕が愛を囁こうと、まるで耳に入ってないみたいだったから。
「でも…」
さすがに堪えるなぁ。
いくら覚悟してた事とはいえ、実際に言われるとやっぱりキツイ。
好きな子にフラれて辛くない男がいるなら、お目にかかりたいくらいだ。
「はぁ…」
イヴ…、君は何を隠してるんだい?
彼女は絶対に何か隠してる。
その事は僕だけじゃなく、シリウスやエバンス、リーマスも気づいてる。
イヴは無意識に人と壁を作って、深く人と関わろうとしない。
その原因が“隠し事”に関係しているのは間違いない。
間違いないのは分かってるんだけど、イヴは絶対に話そうとしない。
探ろうとしても巧みに交わされて、今のところ成果は0。
「一体、何を隠してるんだろうね」
いっそのこと、彼女の保護者であるダンブルドア校長に聞いてみようかな?
案外簡単に教えてくれたりしてーー…
「な〜んて、有り得ないよね…」
でも…、僕は絶対諦めない。
イヴは僕の運命の人なんだから!
絶対に僕のモノにしてみせるからね!