黒犬と黒姫


□今は楽しもう
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「ん…、あれ?」


目を覚ますと、少しクシャクシャになってしまった手紙が目に入った。


「あの後、寝ちゃったのか…」


“紫苑、お前は元々この世界の人間なのだよ。”


「………嘘だと思いたかったのに」


この世界の人達の反応を視てればなんとなくわかる。
私を見て“弥守”ってわかるって事はそうゆう事なんだろう。
信じたくなくて考えないようにしていただけで、本当は理解してる――私がこの世界の人間だって事は…。


「はぁ…」


この世界が私の本来いるべき世界ってのはわかったけど、じゃあ今までいた世界での両親は偽物?本当の両親は別にいるの?
そもそもなんで私はあの世界にいたの?


「……………、やめよ」


考えてもわかんないし、手紙にも学校生活を楽しみなさいって書いてあったし。
今は何も考えず今を楽しもう!
冬休みに帰って、ちゃんと話を聞いてから考えよう。


「さてと、悩んでた数日を取り戻すぞ!」








(そういえば、今日は夢みなかったな…爆睡してたからかな?)


 

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