「ん…、あれ?」
目を覚ますと、少しクシャクシャになってしまった手紙が目に入った。
「あの後、寝ちゃったのか…」
“紫苑、お前は元々この世界の人間なのだよ。”
「………嘘だと思いたかったのに」
この世界の人達の反応を視てればなんとなくわかる。
私を見て“弥守”ってわかるって事はそうゆう事なんだろう。
信じたくなくて考えないようにしていただけで、本当は理解してる――私がこの世界の人間だって事は…。
「はぁ…」
この世界が私の本来いるべき世界ってのはわかったけど、じゃあ今までいた世界での両親は偽物?本当の両親は別にいるの?
そもそもなんで私はあの世界にいたの?
「……………、やめよ」
考えてもわかんないし、手紙にも学校生活を楽しみなさいって書いてあったし。
今は何も考えず今を楽しもう!
冬休みに帰って、ちゃんと話を聞いてから考えよう。
「さてと、悩んでた数日を取り戻すぞ!」
(そういえば、今日は夢みなかったな…爆睡してたからかな?)