黒犬と黒姫
□別れそして…
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次の日ーー
「おはようございます。栄次さん、鶴さん、リク」
この世界に来てから私の習慣になっている、何時もと変わらない挨拶。
でも…明日からは暫く出来なくなる。
ホグワーツでは、寮生活を余儀なくされるらしいのだ。
「おはよう。紫苑」
「用意はすんだの?」
「…はい。リクに手伝って貰ってなんとか」
鶴さんの言葉に頷きながら答える。
「そろそろ行かれませんと…」
リクにそう言われて時計を見ると、確かにそろそろな時間だ。
「それじゃあ、行ってきます!」
「行ってらっしゃい」
「体に気をつけるんだよ?」
2人に見送られて私は家を出た。