24

日常の呟きやネタ投下等。長編の展開のネタバレもしたりします。ツイッターはこちら→五月
(^q^)やwに他意はありません。愚痴も稀にする。

カテゴリは1記事に色んな話題を出していても、該当箇所があれば分類してます。
◆スレ基山(途中で終わってる) 

父さんの為に自分を偽ることに徹していたから、苦ではなかった。

エイリア学園が崩壊して、FFIのほとぼりが冷めた頃、俺たちは学校に通い始めた。
数年ぶりに通う教育施設にやっと慣れてきたというところで、あることに気づいた。どうやら俺は、周囲の人間に好感を持たれやすいらしい。
容姿はかっこいいと言われるし、性格は優しいと、頭が良いと、運動神経が良い言われる。
成績や運動神経は数字に出るのに対して容姿や性格は自分ではよく分からないけれど、まあ恐らくそうなのだろう。
そして俺をそう称する人間は、俺のことを本当は見ていない。
知らない女の子が俺に告白してくるのなんて、最たる例だ。よく知りもしない男を、どうして好きになれるのか。

「(俺は"いい人"なんかじゃない)」

勝手にレッテルを貼りつける人たちが、嫌になった。
家族と、仲間であり親友と呼べる存在がいれば、他はいらないと思った。
だから、万人に好感を持たれる"俺"を演じることにした。
本当の俺は家族や仲間が知っている。それで十分だと思った。
偽らずに済むのは、家族や仲間と共にいる時と、サッカーをしている時だけ。それで、十分だった。

自分を偽ったまま義務教育を終えた俺は、高校でも演じ続け、気づけば2年の半ばを過ぎていた。




「これで負けたやつは罰ゲームな!」

そう言って彼はトランプを再び切り始める。
クラスメイトの大半がいない昼休みの教室で、中心となっている男子と混ざり遊びに興じる。
罰ゲームか。ここのところ勝ち続きだし、たまには負けてみるのもいいかもしれない。
その結果の罰ゲームは「委員長を落とす」というものだった。
委員長というのは、俺が所属するクラスの2人の学級委員のうちの女子の子の愛称だ。
なんでも、1年の時も学級委員だったそうだ。
業務連絡くらいしか話したことはないけれど、俺も委員長であるが故に接点はある。
"いい人"を演じる為に立候補した。
俺と同じ役職を狙っていた女子は、学級委員という役職に自分には無理だと諦めた。そして"委員長"に押し付けた。
女子なんてそんなものなのだろう。表面上のものしか見ようとしない。きっと、彼女も。
さっさと終わらせよう。悪評が出回らないように、上手い言い訳も添えて。




「だが断る」

「え」

嘘の告白とはいえ断られるなんて、思いもしなかった。


***
夢主設定
名前は未定。風丸の従妹。眼鏡っ子。前髪長め。セミロング。
真面目っぽい。頑固。意地っ張り。素直じゃない。
書くかは神のみぞ知る。

2016/11/30(Wed) 23:48

[コメント書込]

[戻る]
[TOPへ]
[カスタマイズ]



©フォレストページ