荒波少女in世界

□オープニング
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――拝啓、円堂美波様



お久しぶりです。いかがお過ごしでしょうか。貴女の事だから、毎日のようにボールを蹴っているのでしょうか。

……なんてね。手紙だと、どうしても堅苦しい言い回しになるね。俺から手紙が来て、驚いた?

突然手紙を送ってごめん、と言ったら、君は逆に「ありがとう」と言って、「どういたしまして」と言うように、指摘するんだろうな。

住所に関しては気にしないで。瞳子姉さんに聞いただけだから、安心して欲しい。危ないことはしてないよ。


あれからもうすぐ三ヶ月経つけれど、雷門はどうなっているのかな。

ダークエンペラーズのことは、鬼瓦さんから聞いたよ。風丸くんたちに、研崎にエイリア石を与えたって。大事に至らなくて、本当に良かった。

あの時は目の前のことで精一杯で、そこまで頭が回らなかった。本当にごめん。と言ったら、君は「気にしないで」って言うのかな。

不思議だね。君の言いそうなことが、手に取るように分かるんだ。君が単純って言いたい訳じゃないよ?

謝ってばかりなのには、目を瞑って許して欲しい。俺たちは取り返しのつかないことをしてまったから、どうしても、ね。

辛くて、苦しいことも沢山あった。……それでも、また君に会うきっかけになったから、良かったとも思えるんだ。

サッカーは楽しいものなんだって、仲間は、友達は、凄くて、大切なものなんだって、思い出せた。

円堂くんや雷門のみんなには、何度ありがとうと言っても気がすまないくらいだ。

会えて良かった。今度は彼らと、使命なんて何もない、楽しいサッカーをしたいと、心から思ってる。

あの後、色々問題が片付いてから、玲名や緑川、砂木沼たちと、チームとかキャプテンとか関係なしに、沢山サッカーをしたんだ。今度は負けないよ?


近々、また会えるだろうから、その時は、一緒にサッカーやろう。

美波ちゃんに会えるのを、楽しみにしてるよ。





――敬具、基山ヒロト
















(始まりのホイッスルが鳴る)




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