荒波少女

□第24話 うなれ!正義の鉄拳!!
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角「雷門また抜かれたぞ!試合は完全に大海原ペース!はたして雷門、このリードを守り切れるのか!」



大海原の猛攻で、シュートを何度も打たれる。その度に、守兄ぃがなんとか止める。



「守兄ぃ!大丈夫?」


円「ああ!ゴールは絶対に割らせないぞ!」


綱「円堂…、俺も負けてらんねえぜ!」


円「一之瀬っ!」



条兄ぃが一之瀬からボールを奪おうと突っ込んで来たけど、一之瀬はあっさりかわした。


でも音村の4ビートという指示でクリアされてしまった。



「鬼道は何か分かった?」

鬼「フ…まあな」



ニヤリという笑み。あ、これは間違いなく何かに気づいてるな。条兄ぃを一瞥した鬼道は、声をあげた。



鬼「フォーメーションチェンジだ!一之瀬をフォワードにあげて、一之瀬とリカと美波の3TOPでいく!」

円「3TOP?」

リ「待ってたで!いつかこんな日が来るんちゃうかって思ってたんや!ついに雷門最強フォワードコンビ結成や!」

「いや、あたしいるし…」

円「そうか!攻撃重視で流れを変えるんだな!」



攻撃重視、か…。



角「立向居のスローインで試合開始だ!」


鬼「上がれ!塔子!」


塔「任せろ!」



条兄ぃをかわした塔子から一之瀬へ。しろ君、あたしと指示がきて、ボールが繋がりだした。



春「木野先輩!」

秋「ええ!完全に流れが変わったわ!」


円「すげえぜ鬼道!やっぱりお前は天才ゲームメーカーだ!」



少しだけ笑った鬼道と音村が、火花を散らす。司令塔同士の戦いってヤツか。



音「綱海!出るな!スルーしろ!」



音村の指示で条兄ぃが足を止めたと思ったら、4ビートという指示でボールを取られてしまった。



音「綱海に渡せ!」



大海原のパスが繋がりだすそう。簡単に行かせるもんか!



「『荒波』!鬼道っ!」


鬼「リカ!」


綱「うおおおおおっ!」


「あ!」


角「出たあ!綱海のスーパー横っ飛びキャッチ!」



なんだか表情がさっきより晴々してる。コツを掴んだ…?



音「これでまた、リズムが変わったね」


角「これは面白くなってきた!両者全く譲らない、互角の攻防だ!しかし残り時間あと僅か!


このまま雷門!1−0で逃げ切るか!」



抜け出した一之瀬が攻め上がっていく。そしてそれを条兄ぃが奪った。


…フィールドの魔術師の異名を持つ一之瀬から取るなんて、つい最近始めたなんて思えないや…。


でもそのままパスを出される訳にはいかないから、鬼道の指示でそれぞれマークにつく。



綱「だったら…、打つしかねえだろ!『ツナミブースト』!」


「ディフェンスエリアから!?」



突然打たれたまさかのロングシュートに、完全にふいを突かれてシュートブロック出来ない。


あのスピード…、『マジン・ザ・ハンド』じゃ間に合わない!


追い付かれるのかと思った時、守兄ぃは拳を捻るようにでボールに打ちつけた。


何か、拳の形をしたか塊が飛び出して、シュートを弾いた。



「何あれ…」



ピッピー



丁度ホイッスルが鳴って、試合は1ー0の雷門の勝ちで終わった。





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