荒波少女
□第24話 うなれ!正義の鉄拳!!
1ページ/4ページ
角「雷門また抜かれたぞ!試合は完全に大海原ペース!はたして雷門、このリードを守り切れるのか!」
大海原の猛攻で、シュートを何度も打たれる。その度に、守兄ぃがなんとか止める。
「守兄ぃ!大丈夫?」
円「ああ!ゴールは絶対に割らせないぞ!」
綱「円堂…、俺も負けてらんねえぜ!」
円「一之瀬っ!」
条兄ぃが一之瀬からボールを奪おうと突っ込んで来たけど、一之瀬はあっさりかわした。
でも音村の4ビートという指示でクリアされてしまった。
「鬼道は何か分かった?」
鬼「フ…まあな」
ニヤリという笑み。あ、これは間違いなく何かに気づいてるな。条兄ぃを一瞥した鬼道は、声をあげた。
鬼「フォーメーションチェンジだ!一之瀬をフォワードにあげて、一之瀬とリカと美波の3TOPでいく!」
円「3TOP?」
リ「待ってたで!いつかこんな日が来るんちゃうかって思ってたんや!ついに雷門最強フォワードコンビ結成や!」
「いや、あたしいるし…」
円「そうか!攻撃重視で流れを変えるんだな!」
攻撃重視、か…。
角「立向居のスローインで試合開始だ!」
鬼「上がれ!塔子!」
塔「任せろ!」
条兄ぃをかわした塔子から一之瀬へ。しろ君、あたしと指示がきて、ボールが繋がりだした。
春「木野先輩!」
秋「ええ!完全に流れが変わったわ!」
円「すげえぜ鬼道!やっぱりお前は天才ゲームメーカーだ!」
少しだけ笑った鬼道と音村が、火花を散らす。司令塔同士の戦いってヤツか。
音「綱海!出るな!スルーしろ!」
音村の指示で条兄ぃが足を止めたと思ったら、4ビートという指示でボールを取られてしまった。
音「綱海に渡せ!」
大海原のパスが繋がりだすそう。簡単に行かせるもんか!
「『荒波』!鬼道っ!」
鬼「リカ!」
綱「うおおおおおっ!」
「あ!」
角「出たあ!綱海のスーパー横っ飛びキャッチ!」
なんだか表情がさっきより晴々してる。コツを掴んだ…?
音「これでまた、リズムが変わったね」
角「これは面白くなってきた!両者全く譲らない、互角の攻防だ!しかし残り時間あと僅か!
このまま雷門!1−0で逃げ切るか!」
抜け出した一之瀬が攻め上がっていく。そしてそれを条兄ぃが奪った。
…フィールドの魔術師の異名を持つ一之瀬から取るなんて、つい最近始めたなんて思えないや…。
でもそのままパスを出される訳にはいかないから、鬼道の指示でそれぞれマークにつく。
綱「だったら…、打つしかねえだろ!『ツナミブースト』!」
「ディフェンスエリアから!?」
突然打たれたまさかのロングシュートに、完全にふいを突かれてシュートブロック出来ない。
あのスピード…、『マジン・ザ・ハンド』じゃ間に合わない!
追い付かれるのかと思った時、守兄ぃは拳を捻るようにでボールに打ちつけた。
何か、拳の形をしたか塊が飛び出して、シュートを弾いた。
「何あれ…」
ピッピー
丁度ホイッスルが鳴って、試合は1ー0の雷門の勝ちで終わった。
.