荒波少女
□第15話 デザームの罠!
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特訓をし続けて一旦キリがついた頃、リカが差し入れを持ってきた。
リ「大阪名物大集合!旨いもんサミットや!」
『いっただっきまーす!』
さあ、早い者勝ちの争奪戦の始まりだ!
土「お好み焼きは俺の!」
一「たこ焼き1個!」
円「重い重い重い重い!」
風「落ち着け壁山!」
木「何これうめえ!」
壁「先輩でも譲れないッス!」
「貰ったあッ!」
目「重い…」
塔「なんだとお!」
押し合いへし合い取り合い。鬼道はちゃっかりというかしっかり、色々お皿に取っていた。
「あー、おいしー!」
リ「せやろー?ダーリンも!」
一「はは…」
なんか一之瀬が困ってるけど、まあ大丈夫だと思う。
守兄ぃを見ると、監督に言われたようにちゃんと30回噛んでいた。…すっかり忘れてた。
それにしてもしろ君が来ていない。まだ特訓してるのかな。それほど頑張ってるってことだけど、休む時はちゃんと休まないと…。
「しろ君どうしてんのかな…」
リ「なんやなんや。吹雪っちゅーのが気になんのか?」
「最近無理してる気がしてさ」
そう思ってたら守兄ぃが呼びに行って、しろ君を連れて戻ってきた。
「特訓してたの?」
吹「…うん、まあね」
「休む時はちゃんと休まないとダメだよ」
吹「…」
「あたしもしろ君のこと支えられるくらい強くなるから!」
吹「美波ちゃん…」
「ほら、食べよう!」
吹「うん!」
そう言ってしろ君は笑ったけど、『エターナルブリザード』を破られたこと、やっぱり焦ってるのかな。
一瞬、瞳が金色に光って見えた。
「…」
風「どうかしたのか?」
「ううん、なんでもないよ」
風「そうか。何かあったらちゃんと言えよ」
「…うん!」
ごめん、一郎太。アツヤやヒロト、エイリア学園のことは、流石に相談出来ないや。
それからある程度食休みをとって、
特訓再開して、
近くの銭湯で汗を流して、
リカの差し入れの夕飯を食べて、
あっという間に寝る時間となりました。早いものである。
塔「はー!疲れたーっ!」
「疲れたーっ!」
夏「ちょっと貴女達!ちゃんと自分の所に行きなさい!」
「はーい」
テントに入って塔子みたいにダイブしたら、なっちゃんに怒られた。
自分の寝袋に入って考える。
さっき1人になった時、あの修練場の散策をした。
そして見つけたのは、エイリア学園のあの黒いサッカーボール。
…あの修練場はエイリア学園のだったんだ。それなら、あれだけの高性能さもわかる。
守兄ぃ達に言うべきか、言わざるべきか。
うーん…
秋「どうしたの?難しい顔しちゃって」
「え、あー…」
春「もしかして必殺技のこととかですか?」
「あ、うん!そうそう!」
あの黒いサッカーボールのこともあるけど、新しいディフェンス技とかも考えてたりする。
まあとりあえず、
「(眠いから寝よう)」
明日に備えないと。
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