荒波少女
□第9話 イプシロン来襲!
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円「え?イプシロンから襲撃予告?」
瞳「予告先は、京都の漫遊寺中よ」
キャラバンを降りて休憩を取っていると、瞳子監督が言った。
風「漫遊寺中?聞いたことない学校だな」
夏「確か、フットボールフロンティアにも参加してなかったわね」
「どんな学校なんだろ」
皆が首を傾げてると、監督が説明してくれた。
瞳「漫遊寺中は、モットーが“心と体を鍛えること”で、サッカー部は対抗試合をしないのよ。
でもフットボールフロンティアに参加していれば、間違いなく優勝候補の1つになっていただろうと言われる、実力のあるチームよ」
『優勝候補!?』
優勝候補って凄い実力のあるチームってことじゃん!
瞳「厳しい修行で鍛え抜かれた体と、研ぎ澄まされた心を持つ漫遊寺のサッカーは、スピード、パワー、何をとっても超一流。
イプシロンは無差別に学校を襲っていたジェミニストームとは違い、隠れた強豪校に照準を定めてきた…。イプシロンを倒せば、エイリア学園のの本当の狙いがわかるかもしれないわね。
直ぐ漫遊寺へ向かうわよ!」
『はい!』
京都の漫遊寺中へ向かうことになった。京都、か…。
壁「京都と言えば八つ橋ッスね!」
風「そういえば、美波は行ったことあるんだよな、京都」
「え、まあ…………、家出で」
塔「あー、京都行くって言ってたもんな!」
染「また家出かよ…」
一「奈良だけじゃなかったんだね」
「うん。あと静岡にも行ったよ」
土「それにしても何で家出なんかしたんだ?」
「それは…、ねっ、守兄ぃ」
円「俺のせい!?」
風「美波の理由もかなり理不尽だったしな。どっちもどっちじゃないか?」
「それもそうだけど…」
栗「何があったんでヤンスかねえ…」
土「さあ…?」
そんなこんなで京都の漫遊寺中につきました。
エイリア学園からの襲撃予告があったのに、のんびりとした空気だ。
風「…なんかのんびりしてるよな」
「確かに」
塔「襲撃予告なんて全く気にしてない感じ」
円「とにかく、サッカー部を探そうぜ」
吹「サッカー部なら、奥の道場みたいだよ」
後ろを振り向けば、両脇に女の子をつれたしろ君がいた。
吹「どうもありがとう」
女子「どういたしまして!」
吹「また何かあったらよろしくね」
女子「はーい」
…なんかよくわかんないけど、凄いなあしろ君。
道場を探して長い廊下を歩く。ふいに廊下が何かに反射したかのように光ったように見えた。
「なんだろ…」
そしてその先には蹴球道場という看板がかかった建物があった。
秋「あれじゃないかしら」
鬼「みたいだな」
円「間違いない!行くぞ皆!」
『おう!』
そう言って、皆は走り出した。
「ちょ、廊下走ったら危ないんじゃ…」
あたしが呟いたその時、
円「だあっ!」
染「うわ!」
栗「いっ!」
土「っ!」
目「おっ!」
風「すまん!」
目の前で人間ドミノ倒しがおきた。
「い、言ったこと本当になっちゃった…」
でもどうしてこんなことに?
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