荒波少女

□第8話 衝撃!エイリア学園!!
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「鬼道!」

鬼「どうかしたのか」

「次ボール取れたらあたしに回して欲しいんだ。あたしが上がって打つ」

鬼「…いけるか」

「絶対に点を取ってみせるよ。2点差で前半は終わらせない」

鬼「わかった。ホイッスルが鳴ったら上がれ。カバーは任せろ。できるだけ引き付ける」

「おう!」



ポジションに戻ると、一朗太が顔をしかめていた。



風「何を話してたんだ?」

「ちょっとね」



ふとしろ君の方を見たら、鬼道が何か言っていた。鬼道のことだから、何か作戦を考えついたんだろう。


前を向いてゴールを見据える。大丈夫。あんなに練習したんだ。






染岡から鬼道にボールが回った時、鬼道は思いっきり後ろにパスを出した。



「え」



それを受け取ったのは土門。



鬼「土門!一之瀬にパスだ!」


土「おう!」


鬼「一之瀬は風丸に!」


一「ああ!」


「あ!」



自陣でボールを回してるんだ。攻めてこないから、相手はボールを取りに攻め込んでくる。


ボールが奪われたら、



吹「『アイスグランド』!」



素早くしろ君が奪って再びパスを回す。よし!



角「おーっと!円堂美波が敵陣へ上がっていく!」



鬼「風丸っ!」


風「『疾風ダッシュ』!鬼道っ!」


鬼「『イリュージョンボール』!行け美波!」



鬼道のパスを受け取る。キーパーと1対1。


基本ディフェンダーのあたしが打つシュートなんて、どうってことないとでも言うように余裕の表情。



「ナメんなよ…!」



破ってやるんだから!


あたしはボールを高く蹴り上げて、それを追うように地面を蹴る。右足が水を纏った。



「『アクアストリーム』!」



そのままオーバーヘッドシュート。水を纏ったシュートがゴールに突き刺さった。


スコアは……1ー2。皆が声をあげながら集まってくる。



「やったあああ!!!」


円「美波!」


吹「美波ちゃん!」



集まってきた皆にもみくちゃにされる。ちょっと痛いけど凄く嬉しかった。



染「宇宙人相手に初ゴールは美波かよ…」

「染岡…」

染「まあ、その…」



染岡は頭をかきなから、



染「すげぇシュートだったぜ」



と言った。



「染岡ーっ!」

染「ばっ、バカ!抱きつくな!」

「次は染岡の番だよ!」

染「…絶対に取ってやるぜ!」

「今度はあたしがフォローする!」

風「…とりあえずそろそろ離れろ」

「あ、ごめん染岡」

染「お、おう…」

円「今回は見逃してやる」



塔「怖っ!」

鬼「……慣れろ」

土「……慣れたらあんま気にならなくなるからな」



そして前半は終了した。




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