嘘吐き

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この状況は何だろう。

「ねえ名無し様
早くしてよ」

少し急かされると
ちょっと…っていうか
めちゃくちゃ恥ずかしい

「ねえ
聞いてる?」

ぴしっと軽く
デコピンされると
じわじわと痛くなって

「痛い…!」

手で額をさすると
臨也の方を向き

「わ、私には…
でででできない!」

「名無し様
どもりすぎ」

仕方ないなあ、と
いう声が聞こえ
やらなくて済む!
と一瞬でも思ってしまった
自分が憎い。

何よりも目の前に
いる臨也が憎い

「ん」

そういって口の前に
やってきた…





ポッキー…







「咥えろ、と?」

こくん

「絶対?」

こくん

「…ま、負けないから」

にや







ぱく







…沈黙
































私から行ってやろうか

先手必勝!

ぽりぽり



ぽりぽりぽり


これは!私が勝つんじゃ!?

と思っていたら

臨也がぽり、と一口

あ、やばいやばいやばい

顔、顔!近い近い近い!










残り3cmを保ったまま
10、20、30秒







じわじわと頬が赤くなってくる
もうやだ!






すると臨也が一気に
距離を縮めふにっと
唇が重なった


ぶあっと顔に熱が
集まる

慌てて離そうとした、
後頭部に臨也の手

「ん!?」

ぺろり、と
唇を舐められると
吃驚して力が抜けた

見計らった様に
ぬるりと臨也の
舌が入ってきた

「んむ…!?」

チョコの味が
僅かに残っていた

厭らしい水音を
立てながら
口内を犯していく臨也

「ん…ぅ
ふっ…」

苦しくなり
軽く胸板を
叩いた

臨也は少し
物足りなさそうに
唇を離した

つぅ、と
銀色の糸が
唇から出来ていた

最後に軽くキスを
すると

「ご馳走様」

なんて笑顔で
言ってきた































Happy Valentine!



(名無し様可愛かったなあ)

(臨也格好良かったな…)

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