原作沿い2

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本気で死を覚悟した。
目を瞑って痛みを待つ。
けれど、痛みは待っても待っても来ない。
もしかして、痛みを感じずに死ねたのだろうか…?

「ぎょんぎょん、大丈夫か?」

名前を呼ばれて、ゆっくりと目を開ける。
そこには…


【助けてくれたのは…】


「間一髪やったで?」

筋肉質な体が目の前に広がる。
そして、スーツではなく素肌だ。
これは…

「桑原…さん…?」
「おう。」

数分かけて周りにいた星人達を全滅させた私達。
星人の気配が消えたと同時に西君の体がガクッと崩れ落ちる。

「ぜぇッ…ぜぇッ…!!」

西君から大量の汗が噴き出る。
相当キツかったんだろう。

「こッからは…絶対…コントローラー…使う、からッ…な!」

大量の星人に襲われた理由はこれだ。
私達は完全にコントローラーで不可視状態になるのを忘れて歩いていた。
それをたまたま大量の星人に見つかってしまった…。
なんともアホな理由だ。

「う、うん…。そうだね…。」

不可視状態なら、遠くから全然体力を消費せずに戦えたはずだった。
効かない相手がいる時もあるけど、やっぱり不可視は大切だね…。

「ふーっ、さすがに疲れたなー。」
「少しここで休んでいくか。」

稲森さんと北条さんも大量の汗をかいているけれど、西君よりは余裕そうだった。
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