原作沿い2
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「い、嫌です…!」
「ええやん。ちょっとだけ。な?」
私は桑原さんの体を押し返していた。
【助けて】
こんなの嫌だ。
怖い。
「ほんまちょっとだけ!」
「嫌ですってば!」
スーツの力を使ってなんとか桑原さんに抵抗する私。
それでも桑原さんは諦めようとしない。
「嫌…」
「ちょ、泣かんとってや。」
「嫌です…。」
西君…北条さん…稲森さん…氷川さん…!
「すぐ終わるから…な?」
「…っ!」
誰か助けて…!
「動いたらぶっ殺す。」
聴き慣れた声が聞こえて、桑原さんの動きが止まる。
頭にXガンを突き付けられているのか、冷や汗が流れている。
「あ…」
お店の光や街灯に照らされてキラキラ光る綺麗な金髪。
「稲森…さん…」
「遅くなってごめんな。ぎょぎょっ。」
稲森さんは手を上げて
「こっちだ!!」
と叫びながら手を振る。
すると、少しして北条さんと西君が来た。