原作沿い2
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朝食が喉を通らなかった。
教室の自分の椅子に座って、教科書を取り出す。
「…」
和泉さんが死んだ…なんて…。
【襲撃のお知らせ】
何事もなく終わった学校から帰る。
西君達には、今日は来なくても大丈夫だよと伝えておいた。
「…はぁ。」
一回敵対し合った和泉さん。
でも、和泉さんは悪い人じゃなかった。
出会った日を思い出す。
―起きたか?―
西君が死んだ場所で眠っていた私に上着をかけてくれた和泉さん。
とても温かかったなぁ。
―じゃあ、アンタの名前教えてほしい。―
あの和泉さんが死んだ。
…死んだ。
「…うっ…ぐすっ…」
それがとてもショックだった。
辛くて、涙が止まらない。
「和泉さん…っ…」
誰かお願い、嘘だと言って。