原作沿い2

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私は今日、稲森さんと二人でレストランに来ていた。
稲森さんはカレー、私はカルボナーラ。
「美味しいですね」なんて言いながら、食べていた。


【本音】


「稲森さん、良いんですか?」
「んー?何が?」

今日は稲森さんのバイトが休み。
どのバイトも休みで、滅多にない一日休みの日だった。
そんな貴重なお休みを私と過ごすなんて…。

「家でゆっくりしたいとか…あったんじゃ…?」
「あー、別にー?」

稲森さんがカレーを頬張る。
美味しそうに食べるなぁ。
そういえば、泊まってくれた時も美味しそうに食べてくれてたな。
あれは本当に嬉しかった。

「一人でいるより、ぎょぎょっといる方が楽しいし。」
「そうですか?」
「うん。っていうか俺がぎょぎょっといたいの。」

なんというか、面白い人。
私と一緒にいて楽しいなんて。
私、面白い事何も言えないんだけどなぁ。

「俺さ…」
「?」
「今では結構感謝してんだよね。」

カランッと音がしたと視線を向ければ、カレーを食べ終わった稲森さんがスプーンを置いた音だった。
稲森さんは口を拭いて外をジッと見つめる。
真面目な表情だから、何も言わずに次の言葉を待つ。

「あの部屋に呼ばれて…今は良かったって思ってる。」

まさか稲森さんからそんな言葉が出るとは思わなかった。
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